2017年09月17日

RIP Stanton

好きだった米俳優ハリー・ディーン・スタントンが亡くなった記事。享年九十一、こんなにお歳とは知らなかった。が、思えば最初見たとき既に若くはなかったか、「渋い」という言葉がまず出てきた人。スタントンといえば『パリ、テキサス』。ヴィム・ヴェンダーズ監督に夢中だったから観たのか、この映画から追いかけ始めたかは定かでない。しかしロードムーヴィーの傑作は確か。「パリ(仏)」が出てこないのに驚かされたが…、テキサス州「パリス」という町のこと。音楽がライ・クーダー。多くのサントラで糊口を凌いだ?ライ、このサントラ盤をベストに挙げる向きは多い。今ネチり知った、米独合作と思い込んでいたらこれ、独仏合作でしたか。米田舎町の荒涼感の映像美に強く惹かれた映画でもある。ヴェンダーズには『written in the west』という同地撮影写真集あり、これも秀逸。ザ・バンドがカナダ人にして米深部音楽を体現したことに似て、ドイツ人ヴェンダーズのアメリカに対する視点・視線は鋭かった。

スタントンといって、これも…当方的には傑作だが世評は「コッポラの歴史的失敗作」だった『ワン・フロム・ザ・ハート』も忘れがたい。こちらの音楽はトム・ウェイツだが、このサントラLPも傑作で初期のジャジーなトムの総括的名盤と思う。この映画でスタントンは『パリ、テキサス』に続いてナスターシャ・キンスキーと共演。と思っていたら『ワン・フロム・ザ・ハート』は82年で2年前の映画でしたワ。

84年『パリ、テキサス』でスタントン、ライ・クーダーと馬が合ったのか、ライ87年盤『get rhythm』の、収録曲 "across the borderline" に歌って参加している。"get rhythm" PVにもMC役で…。
https://youtu.be/AG91Y62T4C0

これは前に書いたが、オリジナル音楽クリップ集ビデオ『Deja View』で、プロコル・ハルム曲「青い影」に登場。エルトン・ジョンの相方作詞家バーニー・トーピンと共演という珍品。
https://youtu.be/2boixzQr2EM deja



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2017年09月15日

remix treasure of maxi-single

別ヴァージョン(リミックス)話に戻り。
今時に洋楽シングルを買う日本人はいるだろうか。というか洋楽シングルはまだ売ってる? CD店へとんと行かぬので事情さっぱり。
90年代にCDシングルをけっこう買った。前に書いたが、80年代に入ってリミックス旋風$≠ォ荒れ、まずは12インチ時代となり、その後はアナログ衰退とともに「リミックス大会」はCDシングルが主戦場となったので_。

この時代でも…ドナルド・フェイゲンは93年『kamakiriad』発表、そこからのシングルで 「tomorrow's girls」と「trans-island skyway」の2枚を買ったらどちらも尻をちょいと端折っただけの edit version だった。シングル・エディットはその昔にラジオDJが長尺を嫌ったから詰めたもの、それを格上のフェイゲンがCD時代となっても数十秒だけ尻を切るとは意味不明だった。それに比べて、同じように名もあるダリル・ホールの同年シングル「stop loving me, stop loving you」は_ "radio remix" "churban remix" とで3ヴァージョン収録、こういう時代になっていた。

★TLC / waterfalls (95)
1_ single edit  2_ ONP remix
3_ DARP remix  4_album intrumental

★Paula Cole / where have all the cowboys gone? (97)
1_ album verison edit  
2_ E-Team drugstore cowboy radio edit
3_ Sylkscreen radio edit
4_ Dekkaro's Rancho Pepe mix
5_ E-Team saxulality mix

★Madonna / ray of light (93)
1_ album version  2_ Sasha ultra violet mix
3_ William Orbit liquid mix
4_ Victor Calerone club mix

シングルとはいえ、収録の尺はアナログの比でないから入れ放題、混沌状態でリミックス・ヴァージョンを詰め込むこととなった。

★Color Me Badd / i wanna sex you up (91)
1_ smoothed out mix  2_ smoothed out/long version
3_ instrumental  4_ master mix  5_ freeze mix
ニュー・ジャック・スウィングの一番ヒットだが、シングルはアルバム・テイク無しでリミックスばかりが5テイクも収録。(5)がとくにいい。

sexup-maxi.jpg


★Luscious Jackson / naked eye (96)
1_ album version  2_ "Banana's Box"
3_ tony's magic mix  4_ 20/20 mix
5_ totally nude mix  6_ "Foster's Lover"
7_ suntan knee-hi mix (instrumental)
ビースティ・ボーイズの興したグランド・ロイヤルからのガールズ・バンドで、アルバム『fever in fever out』からのシングルカット。プロデュースがダニエル・ラノワで独特の空気感が光る、アルバムもいいがこのシングルが凄かった。(2,6)はアルバム未収録曲で、リミックスは4テイク収録。シングルなのに30分越え。https://youtu.be/Eu8m4moNKGY

★Mariah Carey / dreamlover (93) 
1_ LP version 3:53  2_ Def Club mix 10:43
3_ Def instrumental 6:20  4_ USA Love dub 7:10
5_ Eclipse dub 4:52  6_ Def Tribal mix 6:41
ここに極まり、総タイムが39:51とは! アルバム・テイクが4分に満たない楽曲を長尺にリミックスして天こ盛り。表題を組曲にした「アルバム」といえそうなシングルだった。

++++

さて、尺があるからつまらないテイクでもオマケ的に突っ込みました…の時代だったのだろうか。そんなテイクもあったが、大半は十分に聴くに堪える物であったしアルバム・テイクを凌ぐ物すらも。アルバムとは違うヴァージョン盛りだくさん、シングルの「長尺」を十分に楽しめた/ショップのシングル棚を漁るのが楽しかった時代だった。いまは昔…なのだろうか。


closecigar-maxi.jpg

トーマス・ドルビーの92年盤『astronauts & heritics』。ケイジャン・フィドラーの michael doucet やエディ・リーダー/オフラ・ハザらをゲストに迎えての、ロス/ロンドン/ルイジアナ録音という意欲作。エディ・ヴァン・ヘイレン/ジェリー・ガルシア&ボブ・ウェアもギターで参加している盤。
 ここからのシングルカットだった「close but no cigar」が良かった。
1_ close but no cigar
2_ beauty of a dream (piano & vocal)
3_ close but no cigar (version)
4_ neon sisters
(1、4)はアルバム・テイクまま。しかし(2、3)はアルバム・テイクからほとんどの楽器をそぎ落とした naked なテイクになっている。ヴォーカルに厚いコーラスが乗っているが新たなトラックではないだろう、元のマスターに入れてあったがアルバム・ミックスの際には消されたトラックと思う。まさに「リミックス」なのだ。(3)はただ単に "version" の表記だが、歌・コーラス、そしてヴァン・ヘイレンのギター、ほぼアカペラにエレキというシンプルだがなんとも刺激的なミックスになっている。曲の良さが際立つ特別な音源はこのCDでしか聴けないのでは。いやほとんどのリミックス・テイクはシングル・オンリーだろう、出た時を逃すとまず聴けなくなると、当時はこまめにCD店へ通ったものだ。シングルを追う者だけが聴ける役得という思いがあった。



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2017年09月13日

Randy Bachman





スリー・ドッグ・ナイトやジェファーソン・スターシップ、ゲス・フー…まず誰にも相手にしてもらえないのは、売れたからだろうか。売れると扱いが雑、冷たいモンだ。そのゲス・フーの2トップだったのがバートン・カミングズ/ランディ・バックマン。ランディ、脱退して結成したのがバックマン・ターナー・オーヴァードライヴ。これも売れた。ますます相手にされない。
 そのランディをちょい掘り。観てもらいたいのはこのビデオ。BTOとしての曲だが、力任せのパワー・ロックンロール・バンドのイメージしかないバンドとしては意外な繊細さに驚くだろう。元々このランディ、ゲス・フー時代にも "these eyes" "undun" など非常にメロディアスな曲をバートンと共作していた人で、ジャズ/ブルース/ラグタイム/ボッサなど幅広く音楽に精通したギタープレイヤーでもある。上手い。ここ何年かのスイスはモントルー・ジャズ・フェスでの映像がUTにあったりする。
 ゲス・フーを脱退してすぐの70年にソロ『AXE』…これが全編インスト/ギター・アルバムでテクニシャンぶりを遺憾なく発揮した盤だった。
 このビデオでも、まさかにグレッチのギターで「ヴォリューム奏法」を披露している。

さてそのバックマン、BTOも勢いがなくなったところで解散(脱退?)して次はアイアンホースという新バンド結成。これは売れなかった…と思っていたら、トップ40入りが1曲だけあったらしいが。まあ過去のバンド遍歴からすればショボいまま終わったバンド。LPが2枚。
 しかしここで特筆すべきことあり_ビーチボーイズに絡む。79年にアイアンホースがBBの前座としてツアーを回った。この際、ランディはカール・ウィルソンと…似た体型でか?、意気投合し二人で曲を作る。著作権登録上は5曲の申請。ただし世に出ているのは3曲。
 うち2曲は、BBのアルバム・タイトルにもなった "keepin' the summer alive" と、その80年盤に収録された "livin' with a heartache" 。BTOばりのノリにBBのハーモニーが乗る佳曲と、後者はカールのヴォーカルが光るメロディもいい名曲。
 このアルバムにはランディ・バックマンは参加していない。3曲目はアイアンホースの二枚目に収録されていた "what's your hurry darlin' " という曲。シングルカットされて全米89位とネットにある。かすりヒット。ヴォーカルがランディでないのが惜しい。
 日本では "symphony" がカットされて、B面にこの曲が収録。邦題は「ノンビリいこうぜ」とな。キャニオン傘下スコッティ・ブラザースからのサンプル盤を買ったのはかなり昔のこと。¥100したかしないかで…。


backmanのんびり.jpg

randyB_carl.png






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2017年09月06日

Captain & Gerry

23598741.jpg

Don Van Vliet 、センターにすっくと立つ男の名だが世間ではキャプテン・ビーフハートとして知られた。
驚いたねえ、ちょうど今頃ウン十回目の「来日公演」をしているのかな、ベンチャーズ、そのギタリストであるジェリー・マギーがここに写っている。かなり短期間ということだが、マギーは Captain Beefheart & His Magic Band に「在籍」していたという。それはライ・クーダーと代わって…なんですと。67年にデビュー盤『safe as milk』、ここではライがギターを弾いている。マギーは68年にはベンチャーズへ参加したので、マジックバンドは68年前半の一時なんだろう。音は残っていない。

67年のブッカーT&MGs曲 "hip hug-her" 、ここでリードを弾くのはクロッパーでなくマギー…とどこかで読んだ記憶があるんだが、本人に会えたら確かめたいことは多い。

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2017年09月05日

team of four guys

Alter. Version のことを続けているがその次にスティーリー・ダンを書こうと思っていた矢先、ベッカーの死…。ゴールデン・クァルテット一角崩れてこれでSDは完全に店仕舞い。まさかにフェイゲン、ひとりでSDは名乗らないでくれよな。
個人的にはSDは80年の『ガウチョ』をもってして終わっているのだが…。再活動後も、いくつかのバンドのように「昔の名前で出ています」トホホな状態でなくそれなりの活躍は見えたにしろ、当方としてはSD名義はなしにしてほしかった。
 T.REX とはマーク・ボラン/トニー・ヴィスコンティ、この「ふたり」によるプロジェクト名だったと思う。そしてSDとは、ベッカー/フェイゲン/ゲイリー・カッツ/ロジャー・ニコルズの四人プロジェクト名…個人的には。
 80年作をもっていったん休止したわけだが、理由はいろいろありましょう_完璧なアルバム作りに疲れた、フェイゲンがスランプで曲が書けなくなった、ゲイリー・カッツに他からオファーが入った…ウォルターのハワイ逃避もそのひとつに違いない。ロスの自宅アパートで、取り巻きだろうか若い女の子がオーバードース死亡という事故があった。その親から裁判を起こされて多額賠償金などと噂があったウォルターは、そのゴタゴタからハワイへ移住。彼の地ではすっかり落ち着いて、子供も生まれたとも聞いた。しかしこの歳で他界とは、若気の至りに蝕まれた体に無理はきかない…まあロック界ではお約束のドラッグ禍に引きずられた人生…そう見えるのだが、さて?
 再開後のSD/フェイゲン活動には一切興味を持っていないが(それでも94年の初来日、代々木体育館は行ったが)、ウォルターのソロ『11 tracks of whack』だけは良かった。売ろうという意志はまったなさそうな(本人がどういうつもりだったかは知らない…)マイペース加減が実によく、曲の粒も揃っていた。歌も思ったよりイケたし…SD盤でも歌えばよかったのに。しかし収録曲に "Junkie Girl" って…どういう歌詞だったのか。
https://youtu.be/a7zRwt0feSU

++++++

4人タッグ前も…好きといえばメッチャ好きなのだよなぁ。

steely dan 1974 live
3/10 university of California, Irvine https://youtu.be/lQnvGhi1x_g
5/20 rainbow theatre, London https://youtu.be/JSbks_DtTCw
JJ's bar & grill, San Diego https://youtu.be/CeMbSuPX5oc
3/10 Irvine - 3/9 the sopwith camel, Glendale https://youtu.be/C76SX44ojUs

それと3/20には Record Plant でスタジオライヴを録っているな。ラジオ用かも。

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2017年09月04日

Carpenters alternate/ Quad mix

こりゃまたタイムリー?…ヤマたつradio『山村』で「別ヴァージョン」、かかってましたな。
知らなかったねぇ〜、カーペンターズの "top of the world" がややこしいことになっていたなんて。ちなみにこの曲は息子の中学の「給食のテーマ曲」でTVから聞こえるとすぐに「お昼!お昼!」と騒ぐ。

 この曲、アルバムとはテイクが違うシングル・ヴァージョンであったそうな。リクエスト氏のお便りは「肩に力が入っていないカレンの歌がいい…」アルバム・ヴァージョンを希望であった。で、番組でのアルバム・ヴァージョンとUTにあるシングル・ヴァージョンであろうのとを聴き比べてみるに…。
 差がほとんど感じられない。まずふたつのテイクが「別」とは普通に聴いていては判らないと思う。かなり注意深く比べて、そのカレンの歌…まあシングルのほうが覇気が若干あるか、明るい歌声に聞こえないことも…ない。アルバムはアルバムらしく、シングルはシングルらしく歌い分けたかもしれない。一番はっきりするのはイントロのベダル・スティールのフレーズが違うことだがこれも小さなこと。それにペダルは中間〜後半は変わらないので、トラックごと差し替えたわけでもなさそう。カレンのヴォーカル・トラックは完全別録り…なのか? それほどの手を掛けたわけでなく、微妙なさじ加減の変化のみ。

リチャードは91年にシングル・ヴァージョンを「リミックス」…しているようだ。それと4チャンネル・アルバム用の Quad remix も存在する。
 面倒なのは、さすがにカーペンターズなので各国で相当数のコンピレーションがLP/CDで出ているが、どのヴァージョンが収録されているかまちまちであること。それに関して、これは労作_ファンサイトかな、ご丁寧に掘ったものがあったので、自分の手持ち盤がどのテイクか気になる向きは参照を。
http://carpenters.amcorner.com/song/top-of-the-world-2

https://youtu.be/CiHwlFsIlSU
Quad mix _これは別物。パーカッシヴに強調、ペダルがかなり出てきているミックス


++++++++++

その昔に流行り…そうだったがダメだった4チャンネル盤は、どの盤にしろすべてリミックス。そりゃそうだろう、チャンネル数が違うのだからミックスをやり直すしかない。なので、曲によってはかなり「違う」とは昔から言われること。
このスティーリー・ダンの2曲、前者は前半で、後者は4分過ぎから特に…どちらもギターが、LPテイクでは聞こえていなかったところがかなり出てきてる、別ヴァージョン。

reelin' in the years https://youtu.be/PKI5r08yGS0
(リヴァーブの深さも半端ないテイク)
do it again https://youtu.be/PxPxZdmMjrM


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2017年09月02日

CD時代の alternate take

CDのセールスポイントとしてremaster≠ェ頻繁にでてくるが、音質向上はともかく、remix と違って「別ヴァージョン」になるわけではないことは押さえておこう。
ただCDに変わってアナログ時代にはなかった新たな別ヴァージョンが出てきた。なんと言うか…「マスター開示テイク」でもいいかな。ひとつは、スタジオ会話を曲頭にプラスしたテイク。スタジオ内のプレイヤーと録音ブースとのクロストーク。楽曲/演奏音は入らない…けれども録音場面の臨場感はビシビシ伝わるので悪くない。マスターテープにはこのトークがかなり入れてあったのだろう_BBファンなら unsurpassed masters Box など、studio chat 満載のブートを思い出すはず、この手はブートに多かったがそれをオフィシャルで。ただこれを別ヴァージョン/別テイクというのは無理があるか。
もうひとつ、こちらは明らかな別テイク。
 フェイド・インで始まる曲がある/フェイド・アウトで終わる曲も多い。この場合、当然ながらフルに演奏したテイクがマスターになっていてそれをミキサーがフェイドした。マスターテープは「完奏」しているわけで。そこで、フェイド・イン/アウトした曲の完奏ヴァージョンをCD収録してしまう_。これ、フェイドさせることを良しとしてアルバム・ミックスを世に出したのだから、その前後をいまになって晒すのはどうなのかという意見もありそう。分かるが、好きな曲を少しでも長尺に聴きたい当方などは好きなんですワ/いいんだ、これも。

93年に出たモビー・グレイプのベスト2枚組『the very best of Moby Grape / vintage』を聴く。日本盤のライナーノーツは細野晴臣、コンパイル・プロデューサーは西海岸ロックの目利きとして知られるボブ・アーウィン。未発表/デモ・テイク/ライヴ/シングル・テイクなどを満載した、アーウィンらしい丁寧な素晴らしいCDだった。
 この中で、その表記が無いのにいくつかの曲はLPテイクよりも長かった_トーク始まりだったり、完奏テイク( "Omaha"_これの完奏テイク!)も収録。驚きのボーナスということだろうか。

驚きと言って、最初に聴いたときの衝撃を忘れないのが『CSNボックス』4枚組。これも未発表/デモ/ライヴなど別ヴァージョン満載だった。ニール・ヤングの単独曲は外されているがCSN&Y曲も盛り込まれたコンピレーション。とにかく個人的に一番は "almost cut my hair" の「8:49 完奏ヴァージョン」だ。"unreleased unedited original version" となっていたが、シビれるねぇ今聴いても。アルバムでは4分半でフェイドアウトするこの曲が延々と続いていたとは…。ウォーリー・ハイダーズ・スタジオはロス/シスコ両方にあった。CSNYは基本、ロスのハイダーズで録音していたが、この曲はシスコ・ハイダーズ録音。シスコらしい hippy-ish というか、freewheelin' なこの曲、スタジオ・ライヴ感に溢れた長尺演奏が最高。
 CDのフォーマットが、より尺を自由にしたのでこのようにマスターテープがまるまる聴けるようになったことを歓迎ス。

もうひとつ西海岸ロックから。デッドはそれほどでもないがガルシアは大の贔屓、ギタリストとしてはもちろん、ヴォーカルも好きだ。アルバムはファースト『Garcia (the wheel)』が一番。この盤、最初のCD化も買ったがそれはストレート・リイシュー。その後、何度もCD出たなかでライノ盤はさすがにボートラ満載、そこに収録された "sugaree" のデモは、"naked" な超 unplugged version 。
 この盤、ビル・クルーツマンのドラムのみを助けに他の全ての楽器はガルシアひとりの多重録音。そこでこのデモ・テイクというのがガルシアのアコギ&ヴォーカル/ビルのドラム、それだけ。シンプルゆえにあらためて曲の良さを際立たせる「リアル」なテイク、たまらない。LP時代にはオフィシャルに出てくることはありえなかっただろう。





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