2017年05月26日

全員集合!


"3614 JACKSON HIGHWAY"_初代の、69年から10年間運営され二代目スタジオへ移転したが、時が経っても解体されることなく残っていたから90年代末からスタジオとして使用再開し、いまは歴史記念館的扱いになったのかな、Muscle Shoals Sound Studios 。まあ「マッスルの聖地」でしょ。一度は巡礼したいものだが…。
しつこだがここ、正確には「マッスルじゃない」。アラバマ州コルバート郡で、郡内は4地区に分かれていたか、ひとつが Muscle Shoals だがこのスタジオの場所は Sheffield 地区。3614 Jackson Hwy, Sheffield, Alabama が正確な住所。



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最初期録音盤『Cher / 3614 Jackson Highway』のジャケ撮り以来、セッションはもちろん、普段からお約束となったのが「スタジオをバックに集合写真」。
過去何枚も入れたがこれを新たに。「Carol Buckins 29歳誕生日記念」だそうな。車の上に乗っているキャロル…名前からして、マッスル・ライター/プロデューサーにしてソロ作もある Micky Buckins の、妻か妹か? ハウス・エンジニアのメルトンがハッキリ映っている。Diane Butler 女史はほかの写真でも入っていたからスタッフのひとりか。右のふたりは分からない。

この「スタジオ前」写真の時系列をハッキリ示すのは、スタジオの窓。向かって左窓に貼られた「3614」の数字が、再開後ははがされて何もない。あれば最盛期、79年より前の撮影ということ。ちなみに大きな目印のアドレス看板"3614 JACKSON HIGHWAY"も、再開後に架かるのは別物で、文字に平体がかかっている(少し平たい)。玄関ドアも最近は白く塗られたか替えられたか、変わった。


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キャット・スティーヴンス・セッション風景。唯一の(一部)マッスル録音盤、77年『IZITSO』のとき。
ギルドを弾きながら歌うキャット、リードギターはピート・カー(ギターは76年のソロ作に写っている Gibson "custom L-5" だろう)、奥にテレキャスターを弾くジミー・ジョンソン。ピアノはベケットではないな、キャットが連れてきたUKメンバーか。


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2017年05月18日

ペニングトン盤

ライ盤ネタでダン・ペンが出てきたのでCD 棚から出して久しぶりに聴いた、97年のセカンド『do right man』。やはり最高だね、これ。(まあダン・ペンに四の五の言うアメリカロック好きはひとりもいるわきゃないが_南部音楽の神存在なのだ。それにしてもこれだけの曲を書けて、その上この声!)
クレジットを見れば全曲がマッスル録音ではないか。出た時にすぐ買って、以来20年! なんで今日まで気づかなかったかなぁ〜と自分に呆れてしまった。よし、書き入れようと注意深く再度聴く…。
で、いざ書こうとして…もしやと思って過去をチェックす。あいや〜、58枚目で入れていたワ。忘れてた自分に再度呆れる…。ボケか痴呆か。

ベストテイクは "it tears me up" 。やはりこのギターもレジー・ヤングなんだろう。この人はセッションプレイヤーのなかでは珍しくガンガン出るタイプ_でかい音で際立ったフレーズをガツンとかましてからスタジオを出る人だった…。が、この曲での極渋なオブリガートは歌伴ギタリストのお手本のよう。
この名盤、CDなのが悲しい。ジャケ等使われている写真のなかでギター…その弦が細いので「ジャギー」が出ているのはデジタル写真だから。ダン・ペンにデジタルは似合わない。つくづくアナログ盤仕様で聴きたかったと感じる。

蛇足ながら表3写真だけ、ここに入れよう_
(残る4人は、分からない:肩組んでるヒゲは george drakoulias だろうな)


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2017年05月14日

マッスル参考盤_ライ3枚目

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六角精児のBS旅番組内でバックにライ・クーダー数曲を、自身好きな曲として使っていた。なかで "dark end of the street" も。
あれだけ好きだったライも久しく聴いてないなと思い、収録盤『boomer's story』を取り出す。

内容は文句ない。しかしこの盤、曲名すらも分からない。クレジット/インナーシートなど一切無いのが難。と感じて今日まで40数年経ったわけだが…ふと思う、そんな事あるか?
で、ネチってみたらば_あるじゃん! 当方手持ち盤と違い、ちゃんと内袋にパーソネルと歌詞が刷り込まれているのが普通(?)。
出たのが72年か。数年後としても75年までにはUS盤「新品/シールド」で入手したはず。その手持ち盤の内袋は「ワーナー統一デザイン」/片面は2枚組廉価コンピ販売告知。
いや参ったが…しかしこういう事はいい加減なUS盤ならあること。入れ込み内袋が届かなかったから在庫の物を工場でパックしてしまったんだろう。

でもって…いまになって知ったクレジット。なんとこれもマッスル盤だったとは。録音スタジオ、バーバンクのアミーゴ/メンフィスのアーデントと、テネシー州コリァヴィル…これは地名だな、スリーピー・ジョン・エステスが住んでいた街だろう。出張れないスリーピーの声が欲しくて誰かがテープを録りに行った様子。それとマッスル・サウンド。
ダン・ペンとホーキンスがマッスル組から。プロデューサーでもあるディッキンソンとトミー・マクルアはお隣のクライテリア組だから、フロリダからの出張りだろう。
エンジニアのひとりとしてジェリー・マスターズの名がある。マッスル・スタジオのハウス・エンジニア・コンビ、マスターズ/メルトンだが、ミドル・ネームの Lee まで入った表記は初めて見る。




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2017年05月07日

メイコン・リズム・セクション盤

doris_LP.JPG


#166
【Doris Duke / I'm a loser】
arranged, produced by Jerry Williams, Jr.
( '70 Canyon)
<C:★★★>
注:ABCランクは「ピート・カーの活躍度」/
星は、最高五つ星の「アルバムの出来」評価


US Canyon からがオリジナルで、UKでは Contempo レーベル。今回入手はUK版権の日本テイチク盤、77年発売のようだ。プロデュースは、パフォーマー・ネームを Swamp Dogg としてアルバム多数の御仁、その本名がジェリー・ウィリアムス。
過去に3〜4枚紹介しているスワンプ・ドッグ盤。この人も南部人でマッスル界隈始め、南部のスタジオをベースにしていた。で、われらがピート・カーはこのスワンプ・ドッグ・セッションのレギュラーギタリスト…この盤でも当然弾いている。
piano : Jerry Williams, Jr.
piano, organ : Paul "Berry" Hornsby
guitar : Jesse "Beaver" Carr
bass : Robert "Pop" Popwell
drums : Johnny "Duck" Sandlin

前にさかのぼってほしいが、この4人面子が Macon Rhythm Section であったことは記している。後にオールマンズ/マーシャル・タッカー/エルヴィン・ビショップらの盤のプロデュースを手がけた、Capricorn レーベルの二枚看板裏方のホーンズビィ&サンドリンがまだプレイヤーであったぎりぎりの時、70年。オールマン兄弟とともに The Hourglass としてロスで活動したホーンズビィ、サンドリン、カーの3人が地元へ戻って、立ち上がったばかりのカプリコーン・レーベルのリズム隊として数枚のアルバムを録音した(ほかにはリヴィングストン・テイラー、グロリア・リン、ジョニー・ジェンキンスなど)、その1枚。録音はもちろんメイコン/ジョージアのカプリコーン・スタジオ。
マッスルでなくメイコン録音だがピート・カー(ここでは本名のジェシ)参加として知っていた盤、しかし常に高値だった。今回安めの国内盤が見つかったのでやっとのことで買いましたワ。

まずピートのギター。この時期は fender_esquire だったかな、まだまだ硬い音だが、まあブラック盤マナー的オブリガートとして悪くはない程度。リード・パートは一切なし。しかしA−4のみリードが弾かれる、その音色が違っていて…変に思ってよくよくクレジットを見れば special thanks にDuane Allman の文字が。自身のセッション日と勘違いしてスタジオへ来ちまったデュアンか? 「一曲ぐらい弾かせろよぅ〜」だったかも。デュアン・コレクターはこの盤に気づいているだろうか。ここで、グレッグを除く4人で Hourglass が再集合していることになるな。蛇足だが、同様のことがやはりスワンプ・ドッグ・プロデュース盤『Irma Thomas / in between tears』_1曲だけデュアンが弾いていた。
この盤の問題はドラムだ。名手ロジャー・ホーキンスと比べるのは酷というもんだがあまりに拙いサンドリン。早々に演奏に見切りをつけて(?)裏方へまわったのは正解というもの。

内容は、ブラック盤の定番ともいえる「不倫」テーマで、不倫相手の男に妻の元へ戻られた愛人の悲しみだろうか。日本盤ライナーが前盤と同じ氏_ブラック評論の大御所とされていた人だが、こういう人に仕事ふっておけば文句ないっしょというレコ会社の安直さはどうだろう。たぶん歌詞分かってないな。自分はこの曲が好きだ/これは魅力に欠ける…これまたお茶濁し文章とは。 全編が不倫コンセプトで統一できているのは、スワンプ・ドッグの完全仕切りだから。全12曲で、2曲は george jackson / mickey buckins のマッスル・ライター作。残り10曲がドッグのペン、曲がしっかり書ける人なのだ。うち7曲が gary bonds と共作とある。ネチったらやはりこの人は「2時45分」"quarter to three" のヒットを持つゲイリーUSボンズだった。南部の人でソングライトの才も、ドッグとは他にもかなり共作があるようだ。
ゴスペル・クワィア出身のドリス・デューク。それらしい声量と「圧」はあるにしろ、ドッグのメロディは弱すぎる。平均点を超える出来のアルバムではない。(あくまでエロディ志向の当方個人趣味ゆえ、四四七二。ブラック好きにはそれなりに評価されてんじゃないのかな)




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2017年05月06日

贔屓筋シャピロ

#165
【Millie Jackson / a moment's pleasure】
produced by Brad Shapiro & Millie Jackson
( '79 Spring)
<ー:★★>

Muscle Shoals Sound Studios を一番贔屓にした/利用した人物といえば…贔屓は当たらないか、なにしろ当事者である、ジェリー・ウェクスラー。マッスル四人衆にスタジオ開設の資金援助までした人物。当方の読みは、Fame のリック・ホールと折り合い悪くなったウェクスラーがベケット/ジョンソンらをけしかけた結果の新スタジオ…と思っている。プロデューサーとして何枚ものアルバムをこの場所で録ったウェクスが、マッスルいの一番。
パフォーマーとしては、過去には「ボビー・ウォマックが一番の贔屓筋だった」と書いた。しかしこのミリー・ジャクソンも多い…ウォマックより多いかもしれない。それほどに多いのはひとえに後ろ盾のブラッド・シャピロがいたから。シャピロ、もともとマイアミがベースの人なんだが、ウェクスに負けず劣らず録音にはつねにマッスル・スタジオを使ったプロデューサー。Spring / Kayvette レーベルがらみの大半、Facts of Life, Brandye から ex-FREE のアンディ・フレイザー盤まで。

この79年盤、スタジオ表記は Muscle Studio/Alabama, Sound Suite/Michigan, Sound Shop/Nashville, Sterling Sound/NY _なので日本盤ライナーには「録音は四カ所」と。分かってない…。まずNYの Sterling Sound といえば知られたマスタリング・ラボ、ゆえにここではマスタリングのみ。ナッシュヴィルは Spring レーベル・オーナーの Ernie Winfrey の持ちスタジオでここはミックスだけのはず。弦とホーンのアレンジがデトロイトの人、David Van De Pitte とあるからミシガンでは弦・ホーン録り。なので、全曲のベーシック録音はマッスルサウンド1カ所で行われた盤。それは、Rhythm arranged by Shapiro, Jackson and the Muscle Shoals Sound Band Section の表記でも知れる。演奏メンバー記載は全員マッスル・メンバーの以下8人のみ:Hawkins / Hood / Johnson / Beckett / Larry Byrom / Randy McCormick / Tom Roady / Clayton Ivy 。まあマッスル深追いを続けているから分かること。とはいえ、日本盤のライナーは、依頼仕事を適当にお茶濁しというのが知れる薄っぺらな内容(「マッスル・ショールズ」の文字がまったくなかったり…)。

その内容と来て…いつものエロとエグさは抑えめのミリー姐御。スロー・ナンバーに若干「聴ける」箇所がないではないが、全体はメロディに冴えのない「ディスコ」、時代的にかなりディスコに色目。ホーキンスのドラムからしてバスドラべた打ち、リンドラム使用なのだからいやになる。フッドもチョッパーを入れる。ラリー・バイロムがリード・ギターだが、元ステッペンウルフという経歴のマッスル・ギタリストも器用にディスコ倣い。スタジオ・ミュージシャンだから依頼によって何でもアリが当然とはいえ、こうまですんなりこなされると器用ゆえに逆に悲しい感あり_なにしろ南部の一番星、マッスル・ショールズ・リズム・セクションなのだから。
タイトル・トラックはマッスル・ライター George Jackson 作で、"i've got use my imagination" を思わせる_唯一サザンな楽曲。前年のエグザイルの全米1位 "kiss you all over" のカヴァーも収録(作はチャップマン=チン)で、これが一番メロディとしては光るのだから不出来な盤といえるだろう。

69年の開始からこの盤は10年目。ここらが「マッスルの終わりの始まり」だろう。つまりは、栄光のマッスル・スタジオはまるまる70年代、ワン・ディケイドでお役御免だったことになる。


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2017年04月23日

マッスル参考盤_ wilson pickett


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#000
【the best of Wilson Pickett】
( '74 Japan Atlantic)


過去この人の盤はRCA時代の2枚とりあげた。74年盤『pickett in the pocket』はなかなかの盤だったが、基本的には苦手な部類_シャウター、それも絶叫付きとなると…。なので、調べればあと3枚のマッスル関連盤があるが、この盤をレビューして仕舞いとしよう。

これは日本独自編集・制作のベストLP。「ダンス天国」「in the midnight hour」「mustang sally」「funky broadway」などを当然含む全12曲、すべてatlanticでの楽曲盤だが選曲はけっこう良い。が、カッティングレベルが低く音が悪い、売りのシャウトがかなり中途半端な音圧。
RCA期よりも当然ピケットのベストはこのアトランティック時代。NY録音から始まってウェクスラーがマッスルへ〜 Fame 録音ありはもちろん知っていたがこのベスト収録のライナーをみると驚くほど幅広く各地で録っていた事実、知らなかった。
メンフィスの Stax Studio, American Studio /マッスルの Fame, Muscle Shoals Sound Studios /マイアミ Criteria /フィリー Sigma Studio 、それとNYで、全12曲が都合7スタジオ録音でのコンピレーション。もともと生まれがアラバマ。南部は地元ということか。
紹介したRCA期2枚はプロデュースがマッスル大贔屓プロデューサーのブラッド・シャピロだったから当然マッスル録音だったが、じつはアトランティック時代にもシャピロ仕切りのマッスル盤があった_71年『don't knock my love』。ジミー・ジョンソンは卓に回って、リズム隊はホーキンス/フッド/ベケット+ティッピー・アームストロング、ホーンはメンフィス・ホーンズと面子はいい。しかし、ここにエディ・ブラウン/デニス・コフィ/ジャック・アシュフォード…なぜかモータウン・バックのデトロイト勢が加わっている。このベスト盤収録は1曲のみだがそれを聴くに、コフィのギターからしてあきらかにモータウン・サイケ・ソウル=テンプスの曲もどきなのだ。UTで他の数曲もあるので聴いてみたがやはりマッスルの音というよりもデトロイト勢がリードしている、ノーザンな音作りでマッスルらしさはなかった。

クライテリア録音も1曲収録_アーチーズ・カヴァー "sugar sugar" 。バブルガム・ヒットだがこういう幼稚な曲を黒くカヴァーというのはよくあったこと。で、ここでも出来はなかなか。これが意外なバックトラックだった。ジョンソン/ホーキンス/フッド/ベケットでリード・ギターはエディ・ヒントン。ばっちりなマッスル・リズム隊なのに、スタジオがマッスルではなくてクライテリア。まあ四人衆の出張りセッションは無かったことじゃないけれど、全員揃って出張るとは珍しい。ほかにはアリーサ&ローラ・ニーロの録音のためにNYへ赴いたぐらいだったはず。ネチると収録盤は70年『right on』で、1曲のみ Fame /残りはすべてクライテリア録音、その半分がマッスル隊バック、半分は地元リズム隊。
最後はシグマ録音。曲、プロデュースともにギャンブル&ハフ。これもネチると『 in Philadelphia』という盤があって全曲シグマ録音らしい。しかしシグマ=フィリー・ソウルのソフィスティケイトと対極のピケット・ヴォイスはお世辞にもハマった感無し…。これは違う。

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2016年12月20日

Jackie Moore part 2


IMG_0136.jpg


#164
【Jackie Moore / make me feel like a woman】
produced by Brad Shapiro
( '75 Kayvette)
<B:★★★>



さて音のほうだが…。一聴ではその声が、ミリー・ジャクソンほどのアクはなくとも声質は似ている、グラディス・ナイトっぽくもある、それで苦手な歌い上げタイプだったので、こりゃハズれか…と感じてしばらく置いておいた。が、時間をおいて二度三度と聴きかえすにじわじわ来ますワ_悪くないよ。もうちょっとメロディが良ければとも感じるが、平均点以上の出来。
アップ、ミディアム、スローあり。スロー曲では若干アーシーに南部滋味もあるが基本的には典型的なマイアミ・サウンド。跳ね≠フリズム。
バックメンツは見事なまでの「マッスル仕様」。全曲がマッスルサウンド録音で四人衆(ベケット/フッド/ホーキンス/ジョンソン)にサブのピート・カー gtr/ジェリー・マスターズ bass/トム・ローディper.でリズム隊。ラッパはマッスル・ホーンズ四人衆(キャロウェイ/トンプソン/イーズ/ローズ)、コーラスがローズ+チャーマーズ+ローズの三人。エンジニアがメルトン&マスターズ。そして、弦はフロリダへ移って、おなじみクライテリア・サウンドにてマイク・ルイスのスコアをマック・エマーマンがエンジニアとくれば、これほど完璧なメンツ揃いは珍しいくらい。
しかしここで疑問、マイアミ・サウンドなのだからわざわざアラバマへ来なくとも地元録音でいいのでは? いやいや、たとえばクライテリアには Dixie Flyers というハウスバンドがあったが彼らには跳ね≠ェ出せなかったね、きっと。それほどに、マッスル四人衆(+ピート)は上手いんだ、どんな音楽にも適応性抜群。じつにヴァーサタイルなリズム隊であったことよ。
とくにピート・カーはもともとフロリダから来てるしね、あっちでスタジオ仕事を始めたからマイアミ・サウンドもお手の物。この盤でのギター・パート、全体でジミー・ジョンソンが弾いているのは1割だろう。残り9割はピートのはず。1曲につき最低でも3本のギターはひとりでダビングしていると思う。前に書いたように、ジョンソンはギターを弾くよりも卓をいじりたがった人だが、ピートも卓をいじれる人_ジョンソンと違ってギターも弾くし卓もいじるタイプ。つまりエンジニアリングに長けていたから、ギターの重ね(dubbing)をヘッドアレンジできたんだな。(ロッド・スチュワートの "sailing" ではエレキ4本とアコギ3本をピートはひとりで弾いた) この盤での見事なポップコーン=Qマイアミ・サウンド特有のギター・フレーズ、を聴いて強く確信したのは、72年の大ヒット=ベティ・ライト "clean up woman" でのポップコーンはやはりピート・カーということ。世間ではウィリー "little beaver" ヘイルと認識されているが…。

マッスル系ライターであるフィリップ・ミッチェルの曲もあるが、マイアミのクラレンス・リード作2曲、シャピロも2曲書いている、曲もマイアミ寄り。とくにリードの曲はさすがで出来がいい(タイトル曲も)。
しかし前述どおりに、CD-Rで音は最悪。まったくヘンリー・ストーンたる者がなにをしているやら…。



posted by denny-0980 at 13:57| Comment(0) | TrackBack(0) | Muscle Shoals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする