2016年05月08日

ばっちりマッスル盤


jose_muscleA.jpg


#163
Jose Feliciano/Sweet Soul Music
produced by Jerry Wexler and Barry Beckett
( '76 Private Stock)
<A:★★★>



ホセ・フェリシアーノにマッスル盤があったとは…と知ってネットで購入。都内で探してもそうは出てこないだろう盤。あれば¥5〜600と思うがもしも渋谷で見つけたとすると往復運賃入れれば2000円越え。それが eBay からで、米国の田舎から送ってもらっても¥1675で済んだ、便利な時代。

A-1: i love making love to you
-2: every woman
-3: the hungry years
-4: marguerita
-5: loveing her with easier
B-1: sweet soul music
-2: love comes from unexpected places
-3: that woman
-4: the air that i breathe
-5: funny / night life

A2のデイヴ・メイスン、B4がホリーズのカヴァーで大ヒット(オリジナルはアルバート・ハモンド)した曲、この2曲がまあ知られるところか。しかし他も興味深いカヴァーが並ぶ。A3は70年代のニール・セダカの傑作。A5:クリス・クリストファーソン&B3:ドニー・フリッツ楽曲と、南部滋味もありき。B2は、この盤にもコーラス参加しているキム・カーンズのマッスル録音アルバムからの曲であり、アルバムタイトルにしたB1はエレクトリック・フラッグ盤収録から_どちらの盤もウェクスラーがプロデュースだった、ウェクスの提案した曲だろう。ラストはウィリー・ネルソン楽曲。

過去に、エディー・ヒントン/ボニー・ブラムレット盤など、当方大のひいきのデザイナー、ジョン・コッシュ作にしてマッスル録音盤はあったがこのフェリシアーノ盤もまさにドンピシャなコッシュ=マッスル盤であったことにまず驚く。
それと、マッスル=ピート・カー関連盤をこれまで15年以上に渡ってコレクトしてきて、残りもまだ20枚ほどチェックしている盤あれど、このフェリシアーノ盤は最後ではないかと思えるぐらいの「パーフェクトなマッスル盤」である。そのバック陣容が。
ウェクス/ベケット・プロデュースによる、全曲が Muscle Shoals Sound Studios 録音であること。演奏はマッスル四人衆+ピート・カー+perc. トム・ローディ、のみ。ホーンがマッスル・ホーンズ四人衆。弦の被せが、マイク・ルイスのアレンジでクライテリア録音であること。それとこれ重要_エンジニアがジェリー・マスターズ&スティーヴ・メルトンのコンビ。

デザインから録音仕様まで、当方の望むところにがっちり合致する最良盤ということだ。76年ということでピートの「弾き」もけっこういい。これで2〜3の曲の不出来…というよりここにはハマらない感なんだが、別曲であったら文句なかった。とくにラストがちょっと…。



+++++


jose_muscleB.jpg

デザイン的には… Kosh work としては、さほどよくないか。表よりも裏のほうが「らしく」、マシ。



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2016年04月17日

163枚目ならず、参考盤


buck wilkin1.jpg

#000
【John Buck Wilkin/in search of food, clothing, shelter & sex】
produced by Don Tweedy
( '70 Liberty)
<ー:★>


マッスル関連盤とネットで知り、ちょいと無理して入手してみたが…大ハズレ。
大半が自作だが駄作で、唯一聴けるのはカヴァー "me & bobby mcgee" だけなのだから話にならない。この人、ロニー&デイトナズのロニーなんだが、デイトナズは "little G.T.O." ヒットよりも "sandy" あたりのソフトロック系楽曲で人気が高い。ここらの作はウィルキンではなかったんだろうか。もうちょいマシな曲が書ける人かと思ったら…。

録音はマッスル/ロス/ナッシュヴィルの三箇所だった。一括クレジットなんで詳細不明だが、2曲のみプロデュース表記が違っていて john buck wilkin & john wyker とある。後者ジョン・ワイカーとはマッスル産でスマッシュヒットを放ったデュオ、Sailcat だったのでマッスル録音はこの2曲のみであろう。
マッスルでのスタジオは muscle shoals sound studios となっているがマッスル4人衆の名はなし(エンジニアにジミー・ジョンソンがあるだけ)。ミュージシャン・クレジットに見えるマッスル勢は john wyker, chuck leavell, court pickett, lou mullenix 。コート・ピケットは Sailcat の片割れ(残り二人も同盤参加だった)_セイルキャットによる仕切りだったと見るべきだろう。


buck wilkin2.jpg


裏ジャケで並べられた写真の左端、お約束のマッスル・スタジオ前での1枚。写る3人、右はジミー・ジョンソンだがふたりは…ワイカー&ピケット、セイルキャットだろうか。ふたりが "motorcycle mama" をヒットさせたのは72年。


buck 3.JPG


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2016年03月04日

duck & bear


前ポスト続き、エディ・ヒントンがらみ話題_CDライナーに書かれていた意外なこと。60年代末に、エディはジョニー・サンドリンと組んでシングルを出していた事実。
"The Duck & The Bear / hand jive c/w goin' up to country"
side A は言わずと知れたジョニー・オーティス・クラシックだが、このシングルがメジャー Atlantic からであった。驚くね、UTにありましたワ。side B は、当方大好きな曲_早世したアル・ウィルソンが書いたキャンド・ヒート曲で、ここでは歌わずにインストですか。

https://www.youtube.com/watch?v=UCbhPEWkZdk
https://www.youtube.com/watch?v=vr2GNs7omnY

投稿を信じるならスライドがデュアンで、フッド/ベケット参加でメンフィス・ホーンズ。ふむふむ、面白い顔ぶれだ。
さてここで、ダック=サンドリン/ベア=ヒントン、なのだな。ジョニー・サンドリンはオールマンズのプロデューサーとして知られる事となった。サザンロック全盛時に、オーティスのマネージャだったフィル・ウォルデンが興したカプリコーン・レーベルで、実質的/音楽的にポール・ホーンズビィと双頭で仕切りを任された存在であった。しかし元々はふたりとも手練れミュージシャン。ふたりは、オールマン兄弟とピート・カーとで The Hour Glass として西海岸リバティ・レーベル所属で活動した。
フロリダはデイトナ育ちだったオールマン兄弟、そしてピート・カーもデイトナ出身。サンドリン/ホーンズビィもフロリダ育ち。サンドリンは、レナードスキナードと同郷のジャクソンヴィルだし、のちにクラシックス・フォーとなるメンツも皆この街だったらしい。前にも書いたが、フロリダ育ちの音楽野郎がジョージア、アラバマへと活動拠点を移していったんだな。さて戻り、ヒントンもジャクソンヴィルの生まれなんだね。デュアンや Cowboyのふたりも含め、ここらのメンバーがいかにフロリダ時代からの顔なじみであるか_マッスルショールズ、メイコンのカプリコーン・スタジオ、デュラヴィルのスタジオ・ワンと、この三つのスタジオの横繋がりはかなり深いモンがある。

http://www.electroacoustics.com/Rhythm%20Section.htm

ここを見てもらおう。当方意見としてはヒントンを凌ぐマッスル・スタジオ No.1 ギタリスト、ピート・カーが、マッスルへ来る前にはメイコン・リズム・セクションであったという事実。アワーグラス時代はオールマン兄弟がいるのでベースを持たされていたピートが本来のギター担当、ドラム/サンドリン、キーボード/ホーンズビィと、3人がアワーグラスからの流れ参加という次第。
ここで知れるのが、南部人のお約束?_渾名/通り名があるということ。
 "the duck" Sandlin
 "the beaver" Carr
 "pops" Popwell
 "the berry" Hornsby

で、ヒントンは… "the bear" Hinton だった事を今回知った。

メイコン・リズム・セクションは、メイコン仕事だけでなくもともとの地元フロリダ仕事もかなりこなしていた。たとえば、大ヒットとなったベティ・ライト "clean up woman" 収録盤だが、それも含めクラレンス・リードの仕切り盤にはその名がある。リードの大将が地元音楽界の顔役、スティーヴ・アレイモだから、アレイモとオールマン兄弟の関係などもふり返ればフロリダからのお座敷を断るわけにはいかなかっただろう。
フロリダ・ミュージシャンの名ギタリストとして知られるは、ソロ作もある Willie "little beaver" Hale 。ベティ・ライト盤ではヘイルとピート・カーともに参加だが、どちらかといえばピートの方が「リトル」じゃないか? かなり童顔なピートは本名の Jesse "beaver" Carr 名義になっている。
「 "clean up woman" のギターはリトル・ビーヴァー」とよく言われるがあの "pop-corn" guitar はピートなんだがなあ。それに、ヒントンCDライナーには「ステイプル・シンガーズ "I'll take you there" における旨み溢れるギタープレイはヒントンのものと言われている…」_これもピートなんだがなぁ…。
かの名曲=ロッド・スチュワート "sailing" 、この曲のギターはエレキもアコギも「すべて」ピート・カーによる多重なんだがなぁ…。かくも語られぬ、 untold guitarist "Pete Carr" かな。




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2016年03月03日

マッスル盤162枚目


#162
【Eddie Hinton/very extremely dangerous】
produced by Barry Beckett
( '78 Capricorn)
<ー:★★>


(Fameでなく)マッスルショールズ・サウンド・スタジオ付きギタリストとして知られたヒントンのソロ。しかし、ギタリストとしての「弾き」はほぼ無し。ヴォーカル盤/シンガー・アルバム、R&Bマナーのホワイト・ソウル・アルバムなんだろうが…。声をつぶしたせっかちなその歌唱に当方はソウルを感じられず、まったくはまらない。正直、聴いているこちらが息苦しくなってしまう。ソングライターとしては…全10曲うち9曲がオリジナル、なかなかの曲を書けた人とは思うが。

マッスル・ホーンズ四人衆、キャロウェイ/トンプソン/イーズ/ローズ…但しこの盤ではローズが Dennis Good に差し替え。それでもそのホーンズ四人衆に、ベケット/ジョンソン/フッド/ホーキンスのマッスル・リズム四人衆がバック。つまりは Muscle Shoals Rhythm & Horn Section の8人とヒントンだけでの録音盤。
思う、この盤の唯一の魅力は「マッスル勢の素の実力」と。77年の秋口に、たぶんブッキングが空いたんだろうな。そんなら「お〜いエディ、一発やる(録る)か〜?」…だったんじゃないの。花火のSEなど若干のポスト・プロダクションもあるが、表記も recorded live at Muscle Shoals Sound Studios としているくらいだから、ほぼスタジオライヴ録り。和気あいあいというか、仕事感覚でなく仲間うちのセッションらしい滋味は感じられる。
「早録り」で知られたマッスルスタジオゆえ10曲を、1週間あれば優にカンパケただろう。
なおジャケ・デザインが当方大のひいきのコッシュだが、これまた外している。これはディレクションの失敗じゃないのか。タイトルから短絡的にセットされた写真_スパイ大作戦じゃないんだから…。音と乖離したデザイン。



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2016年02月27日

フェイム録音盤


#000
Bobby Hatfield/Messin' in Muscle Shoals
produced by Mickey Buckins
( '71 MGM)
<ー:★★>


漫才コンビに近いか?…デュオグループ、仲は必ずしもよくはないだろう。この盤はライチャス兄弟として一世を風靡したふたりがけんか分かれして後の、片割れボビーのソロ作。エヴァリー兄弟も似たような状況だった_ケンカ別れしてふたりがソロを出し続けた時期があったが、ライチャス/エヴァリーのどちらも同様、やはり薄味♀エは否めない。アピール度は正直半分以下に下がってしまう。漫才コンビではピンになってから売れる場合も少なくないが、ポップデュオはどうにも分が悪い。

タイトルにマッスルショールズ≠謳った盤は…タミコ・ジョーンズとか、他にもあったかな?
なにゆえに南部詣でか。これはレーベルMGMの指示/サジェスチョンだろうな。この盤の前年にMGMはポップス畑の優良馬だが時代から遅れ気味だったオズモンド兄弟(そう、ここも兄弟だな)をマッスルはリック・ホールのもとへ送り込んで見事に再生成功、その伝で同様な立ち位置だったポップ畑のボビーも…だったと想像ス。
ということでこの盤、マッスルショールズ盤ではある。が、当方の興味たる「マッスルショールズ・サウンド・スチューディオ録音」でなくフェイム録りなので番外とする。プロデュースは、まあリック・ホールでもよかったんだろうが、実質仕切りに回ったミッキー・バキンズとなっている。全10曲うち7曲もがマッスル楽曲なのもオズモンズ盤に倣う。地元ソングライターのジョージ・ジャクソンと組みながらバキンズは4曲提供。
バックメンツは、前に紹介したCD『grits & gravy /the best of fame gang』の顔_最後のフェイムギャング組とも言えるし、当方が「マッスルBチーム」と称しているメンツ。ギターはトラヴィス・ウォマック/ジュニア・ロウ/バリー・リレーラ。最後の御仁のみがマッスル無関係で、ライナーによるとボビーとは長い付き合いのミュージシャン&ソングライターだそうな。ドラム/フレッド・プラウティ、キーボード/クレイトン・アイヴィ。ベースにボブ・レイとジェリー・マスターズで、マスターズは Muscsle Shoals Sound Studios の専任エンジニアとしてスティーヴ・メルトンとふたりで活躍することになるが、この時期はほかにもセッション参加していたベーシストでもある。Muscle Shoals Horn Section からキャロウェイ/イーズ/トンプソンも参加している。リック・ホールとは(たぶん)もめて離脱してマッスル四人衆が独立した頃なんだが、他のミュージシャンとしてはやはりお仕事だ_どちらのスタジオにも顔を見せている。

ビートルズカヴァー "let it be" _途中に "people get ready" を挟みこんでスローに歌われるのでゴスペル感満載だ。思う、ビートルズとしてアルバム『let it be』をマッスル録音していたらどういう仕上がりだっただろうかと。
他の曲は正直小粒で_。可もなく不可もなし。その歌唱も前述通りに、ビートナンバーではそれなりの熱を出しているんだが、「ふたり」によってケミストリィしていた御仁…薄味なんですなこれが。


蛇足:この盤の初CDも件の韓国レーベルから昨年出てる。その宣伝にユニオンさん、「フェイムとマッスル・サウンド両方で録音/メンフィス・ホーンズ参加」としているがどちらもバツじゃないですかぃ? ま、ネットに書かれてることは眉にツバつけて読むようにしましょ_(このブログも含めてね)



posted by denny-0980 at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | Muscle Shoals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月05日

ピート・カー参加盤/gloria lynne


下で、ディージー参加の意外盤としたグロリア・リーンのレコード。
ネチれば不思議でも何でも無く、録音はメイコン(capricorn studio) とロス (I. D. sound recorder) の2箇所…ロス録音はディージーでメイコンではピート・カーがギターを弾いていただけ。
全11曲。メイコンが7/ロスが4とハッキリ別れていた(バックトラックが。歌入れはすべてロスにて)。
さてさて、マッスル録音ではないこれだが、ピート・カー参加盤追いかけを10年以上している身としてはレコかCDを入手すべきなんだが…こりゃどうもなぁ〜、ともかくもその声が最も苦手な部類のシンガーであった。アリーサFにも似た声質が生理的にダメ。
なのでスルーすることとするー。ただし、便利な時代というかこりゃCDが売れないワケだなとも思うが、UTにはこの盤から5曲アップされているのでそれだけチェック。

バックメンツだが、以下のように東西で別れている:
Capricorn session_
 bass: robert "pops" popwell
 drum: johnny "duck" sandlin
 guitar: jesse "beaver" carr (= pete carr)
 kbd: paul hornsby

LA session_
 bass: rinie press
 drum: paul humphrey
 guitar: al vescovo, mike deasy
 kbd: evelen freeman

カプリコーン・レコーズを実質的に切り盛りしたふたり_オールマンズ等のプロデューサーとなったサンドリン、マーシャル・タッカー等のプロデューサーとなったホーンズビイ。そのふたりとピートとオールマン兄弟の5人メンツだったのが The Hourglass だから互いに気心の知れた間。
ロス・セッション参加ギタリストにアル・ヴェスコヴォがいる。これは蛇足だが、この人、ビーチボーイズ『friends』収録曲 "diamond head" のライターのひとり。vescozo というミススペルだが…ライル・リッツ/ジャック・アックリィ/ブライアンでの4人共作。



1. What Else Can I Do

2. Whatever it was you just did

3. If you don't get it yourself

4. How Did You Make Me Love You

5. I've Just Gotta Tell Somebody



1〜4がメイコン録りで5のみがロス。メイコン物はどうもなあ…声を置いておいても曲に魅力が感じられない。それでも1のスローだけはまあまあ聴かせる。オブリするギターがなかなかいいがこの指癖はピートじゃないだろうな。クレジット無しのギタリストがいそう。3の硬いギターは当時のピート。swamp dogg, freddie north 盤などと同様の音。が、ここでもレズリーかましたギターのほうは別人と感じる。この曲はメイコン・サウンドらしさがある。4は目一杯にノーザン乗り、ポール・ウェラーなら絶賛か。
1曲だけのロス物の5。声はソウルだが音はソフトロック的シャッフルでシングルコイルのギター音とのからみも悪くない。いい意味で西海岸の軽さが妙味。この線で全曲まとめればよかったのに…?




posted by denny-0980 at 23:04| Comment(0) | TrackBack(0) | Muscle Shoals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月16日

Muscle 74


muscle_donnieF.jpg


現在 Muscle Shoals Sound Studios 、改装中だそう。
改装後は「昼間はミュージアムとして一般開放、夜はスタジオ営業」するんだとか。
ロケーションはご存じ "3614 jackson highway" 。このスタジオは、道一本挟んだとい面の共同墓地のための棺桶製造工場だったものを牧師のおっさんが買い取って録音スタジオに改装…さらにそれをマッスル四人衆が買い取って69年にオープンさせた建物。10年間に数々の名盤制作/名演奏を聴かせたスタジオだが、79年にはテネシー川べりにこれよりも5倍も6倍も大きいじゃないだろうか、そうとう豪華な2代目スタジオへ移転。金ができたからだろうが、四人衆ひとりづつの部屋なども作って…ちょいとバブリーにやらかした感があったがどうなんだろう。時代の流れを読み違えたとも思えてほぼ10年で売却。マラコ・レーベルやらオーナーは転々としたが現在は Cypress Moon Studio となっている。
ほうっておいた?_初代スタジオは、2000年頃からスタジオ営業を再開して、何だっけな、ヒットアルバムも生まれている。やはり見学も可能だった様子。マッスルショールズ界隈、映画になったり_マッスル Revisited ブームでけっこうな観光地になっているとも聞く。

改装工事後この、すっかり目に焼き付いている石組みファサードはどうなるのだろうか。
この写真は、ずいぶん前に小さく入れたものを、大きいサイズを見つけたので再度チェック。
向かって左窓に 3614 が張ってあったのは76年ごろまでだったと思う。
この写真は74年で、こうしてセッション毎に「全員集合/記念に1枚」がお約束だった内の1枚_ドニー・フリッツ盤のとき。

前列座り組は、左から_
ジョン・プライン、本人ドニー・フリッツ、一番老けてるのは当然ジェリー・ウェクスラー。traffic T がジェリー・マスターズで隣のスティーヴ・メルトンと、ふたりはマッスル録音を支えた名エンジニア・コンビ。黄色の Coors Tの太めはパーカッション担当のマッスル・セッションマン、トム・ローディ。
後列の左から_
デヴィッド・フッド、ジミー・ジョンソン、隣の女性は…フッドの奧さんかも。白Tシャツがエディ・ヒントンで、トニー・ジョー・ホワイト、マイク・ユートリィ、クリス・クリストファーソンとくる。センターの白シャツがロジャー・ホーキンス、顔だけ出しているのが亡きバリー・ベケット。髭面はサミー・クリースンで赤い縞シャツがピート・カー。フィル・スペクターみたいなサングラス男がダン・ペン。
その他、右側の男女数名はコーラス隊やら何やら。

こう見るとヒントンはかなり背の低い人だったんだな。ピートも小柄。ダン・ペン、けっこう痩せてましたな。dixie flyers からユートリィ/クリースン参加。そしてジョン・プライン/トニー・ジョー/クリストファーソン/ダン・ペンと、レコーディング・アーティストも加わって、「全員集合」のなかでもかなり豪華な顔ぶれが揃った1枚といえそう。





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2015年09月12日

ゴールドバーグ改変盤CD


デモって…そのレストア盤 "barry goldberg" CD _違う、たしかに違う。オリジナルアナログとは別物と断言しよう。かなたウェクス・ヴァージョンであり、こなたバリー・ヴァージョンなのだな、やはり。

オリジナルLP表記では recorded at Muscle Shoals Sound Studios とあるのみ。クライテリアは、全10曲うち9曲の re-mix が行われた_となっている。(なぜ remix なのだろう。最初の "mix" はマッスルで行われたがそれをボツにして?)
しかし、CDのライナーノーツによれば、最初の歌入れはマッスル・スタジオで行ったが、LPの歌、全曲がウェクスの指示によってクライテリアで再録音されたものだったという。ウェクスラーは "pure and dry" なヴォーカルが好みだったがバリーは "I wanted lots of reverb and echo" …とライナーにある。
レストア盤でバリーは、クライテリア・ヴォーカルを廃しオリジナルに戻した、マッスルで録ったファースト・ヴォーカル・テイクを使用。つまりは、「マッスルショールズ・サウンド・スタジオで録ったオリジナル・マルチ・マスターテープ音源だけで再構成された」_曲順も入れ替えた、全曲リミックスし直した、ボツにしていた曲も挿入した…まったく「別盤」。
特にリミックスによる差違は大きい。女声コーラスは完全廃棄。楽器定位は大きく変更され、フィーチャされる楽器自体が変わっている。バンジョーが使われた数曲があったが、バリーはそれが嫌いなのかすっかり消えている。ギター(アコギもエレキも)がかなり前に来たのに驚く_え、こんなにギターが弾かれていたんだと。

ここで思うのは、当たり前のことだが_フェーダー操作ひとつでどうとでもなるという事。セッションにおいて各プレイヤー/シンガーがどんなに頑張って演奏し歌っても、ミックス・エンジニアがフェーダーを絞ればその音が盤に刻まれることはない…渾身のプレイもレコードが発売されて聴くまでは分からない。ギャラは貰っていてもすっかりカットされていたら…かなりショックだろう。(スティーリーダンのレコードはそれが茶飯事だったとか:あのラリー・カールトンすら嘆いていた)

オリジナルLPの、ウェクスの好みのミックスに不満があったゴールドバーグにより完全レストアされたのがこのCD。
ちなみに前述のようにこれはウェクス&ディランがプロデュース名義だったが、ボブ・ディランが他者をプロデュースした「唯一盤」? ならばディラン・フリークにはマストな1枚だが、ディラン先生は…五日間アラバマの田舎町が耐えられたかどうか。一日で帰っちゃったかも。「バリー・ゴールドバーグのレコード?…ん〜奴のことは覚えてるがね。マッスルへは自分の盤を録りに行ったことがあったなあ。え?バリーの盤てオレもプロデュースしたことになってるの?」ぐらいでは…。
五日間というのは、ライナーによれば十数曲のこのレコード・セッションがマッスル・スタジオではわずか五日間で済んだと_とにかく「早録り」のマッスルなのだ。セッション・リーダーはたぶんバリー・ベケット。ベケットの指示から各人のヘッド・アレンジ能力の高さが知れる。ポール・サイモンも言っていた_「1曲を録るつもりでブッキングしていたがすぐに済んで、なので4曲も録れてしまった…」。


レストアできてゴールドバーグとしては至極満足であったろう。で、内容としては…ほぼこちらでOK。当方の趣味的にもレストアCDを支持。しかし2〜3の曲に関してはオリジナルに軍配。特に "I've got to use my imagination" 。これはウェクス・ヴァージョンでのロジャー・ホーキンスのタム打ちドラミングが最高、名手ホーキンスのなかでも屈指の名演奏といえる。そこをかなり引っ込めてしまったバリー・ヴァージョンは完敗。なのでアナログも処分はできない。

CDでは3曲目 "life's fantasy" 、7曲目 "soothe me" _ボツにしていた2曲を挿入している。それともう1曲の previously unreleased song がラスト13曲目に入ってるが、なぜかジャケット表記無し。これは完全に「ボートラ」扱いということだろうか…、いまひとつ意味が分からない。これが凄くいい曲なんだ。気に入ったヨ。
(サイト上 All Music や Discogs にはしっかり "dreamin' " とタイトルが表記される)





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2015年08月22日

最初期録音シングル


Reaching for the Moon - Billy Vera and Judy Clay

UTの実力に唖然…ということではないな、UTは単に「ショバ代稼ぎ」…楽天と一緒で場所だけを提供、そこに誰が店を出そうとかまわぬヨ_楽天はショバ代をシノギにしているがUTは無料だからショバ代よりもリンク稼ぎか、投稿のほうは好き勝手にうpしてチョ、だね。
こんな「レア」シングルすらここには、ある。
ビリー・ヴェラっておっさんも…説明していくと、古くからやってるわりには売れない時期が長かったがアルファレコードが日本の海外進出1号レーベルとなってUSアルファを設立してそこから出したレコが変なきっかけで全米1位なったりしたが the Beaters というバンドだったりしてそこにはスティーリーダンからドゥービーズを渡り歩いたスカンク・バクスターがいたようないないようなだったりでよく分からないおっさんとそのバンドは確かなのだが…面倒臭い。ともかく古くからなぜかマッスルショールズ録音をしていた変なおっさんなのだ。ビーターズ盤もマッスルがらみ。

その変なおっさんの、かなり初期な…これは69年のシングル・オンリーという、言いようによっては「レア」な_といっても実勢価格は$3.00程度だろうが、ともかく珍しいという意味では珍しい曲がこうして安易に聴けるというだけで当方はUTに驚いたりしているのだ。

69年5月12日のマッスル録音ですワ、これ。
barry backett / eddie hinton & jimmy johnson
 / david hood / roger hawkins
がバック、Fame でなくてもちろん Muscle Shoals Sound Studios での録り。マッスル・スタジオのこけら落としとされているシェールの【3614 jackson highway】session 、これの開始が同年4月21日だからほとんど同時期…マッスル・スタジオの最初期録音という事実を知って少し驚いている当方。

チップ・テイラーとの共作というのも驚いたね。チップ、(かなり運よく)ジミヘン・クラシックとなった "wild thing" の作者が一番知られるところか_まあこの印税生活者かもしれない。"I can't let go" のほうがいい曲だがね_イーヴィー・サンズのオリジナルよりホリーズがいい。俳優ジョー・ボイドの弟だから、ブラピの嫁アンジー・ジョリーの叔父さんのチップだが、アル・ゴルゴーニとのからみが多かったNYの人という印象、なのにプロデュースまでしながら録音はアラバマ、マッスルショールズというのが意外だったりする。


"our buddy" Hollies' cover...



追記:コメントの、Mr. Pitifulさん、どうも。
ヴェラでなく、この最初期マッスル録音は Judy Clay のほうがメイン仕事だったようで数曲がCD化されている様子。ウェクスはかなり女性シンガー好きと当方は感じている。マッスルで多くの女性盤を録っている(その前に、もちろん Fame でのアリサ録りが知られている)が、その手始めがシェールとそしてこのジュディ・クレイであったというかな。タミコ・ジョーンズ盤もこの頃であったか…。




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2015年08月20日

fame gang CD


まったくもってCDリリースの昨今事情は驚くばかり。ちょいとネットをうろちょろすれば、こんなのも!あんなのも!… Lost Album が/セッション・アウトテイクが/未発表音源コンピが/リミックス・アルバムが_レコ会社の蔵に眠っていた音源の総ざらい、全部出し…出せる物なら何でも出すゾ、今しかない!という恐ろしい覇気すら感じ、当方などは戸惑うばかり也。

こんなん出ました_フェイムギャング集。もう「裏方」だって何だっていいのだ、欲しがる輩が少しでもいるかぎりリリース決定! さて、マッスルがらみとなれば当方などはその「欲しがる輩」のはずなんだが…いまのところ手を出しては、いない。

吝嗇リック・ホールは何度ミュージシャンに逃げられても「マッスルの町にゃフェイムで働きたがってる奴らはいくらでもいるさ」と腹括っていたのかどうか…、ベケット/ホーキンスら四人衆をウェクスに引き抜かれた後に集めたスタジオメンによる音源集CD。思うに、ホール的には「煙たいだけのロック勢はあっちのスタジオへ行ってくれ」だったのでは。で、この時期のフェイムでのトップヒットといえば、オズモンズ "one bad apple" 。黒い顔も半分のこのバック勢だが、音的には白っぽいバックが多かったはず。


famegang.jpg

黒人5人白人4人が写るジャケ。白人では、かつてホーキンスの仲間だったジュニア・ロウは居残り佐平次、センターがロウだろう。帽子はトラヴィス・ウォマックか。右端に座るのはクレイトン・アイヴィと思う。
はてさて、このメンバーの蔵出し音源まで…今のところはもういいヨ気分。というか、前にも書いた通りに当方はマッスルスタジオ贔屓であって Fame はほぼスルーだったと、いまさらに思い出す。


one bad apple written by george jackson
sweet and innocent written & produced by rick hall




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2015年03月19日

ボビー盤2/2- マッスル盤161枚目

womack_roads of life.jpg

#161
【Bobby Womack/Roads of Life】
produced by Womack & Patrick Moten
( '79 Arista)
<ー:★★>


【Pieces】に続くのは唯一のアリスタ盤。前盤に似たレコで、A面の長尺曲はレーベル・カラー全開のブラック・コンテムポラリィ仕様。だめだこりゃと感じながら裏返すと、やっと出ました_「ベシャリ始まり」=モノローグを低音できめるウォマック節が聴ける。ただ全体に曲はゆるい、ゆる過ぎる(前盤は3曲だけだったオリジナル、今盤は1曲除きすべてオリジナルだが)。B-3 は完全にバリー・ホワイトなんだな。それも含めて、曲の印象はロス。
クレジットでは、全曲のトラック/ホーン/歌入れはマッスルショールズ・スタジオ( Alabama ave. へ移転した二代目スタジオ)で、弦被せのみがロスのスタジオとなっている。しかし、ミュージシャン・クレジットには、マッスル4人衆の名もあるがそれ以外メンツが数多い。かなりロスのブラコン寄りで、この盤も…というか、マッスルの全盛期はすでに過ぎていた頃と取るべきかもしれない。
クライヴ・デイヴィスの仕込みだろうか、レーベル・メイトのメリッサ・マンチェスターがゲスト参加だが冴え無し。リオン・ウェアは今盤も手伝っている。



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2015年03月17日

ボビー盤1/2

womack_pieces.jpg

#160
【Bobby Womack/Pieces】
produced by Don Davis
( '78 Columbia)
<ー:★★>


AB面ともに4曲_全8曲盤。頭からあまりに魅力無い曲が並ぶので、こりゃ坊主≠ゥと思ったが最後の3曲 B_2, 3, 4 と引き≠ェあってまずまず。
ボビーとしては唯一だろう「ドンデ物」。ドラマティックス/デルズ/ジョニー・テイラーなどをプロデュースしたドン・デイヴィスは、マイアミ・ベースながらマッスルを贔屓にしたブラッド・シャピロに似たプロデューサーで、シカゴがベースだがマッスル・スタジオでの録音も多かった人。この盤はマッスル録音は2曲のみ、ほぼシカゴ制作盤と言える。
時代の変遷に対応なのか、United Artists 時代には滋味溢れる好盤を続けたウォマックも、これはコロンビアでの2枚目_売れ線狙いが見え隠れ。お友達リオン・ウェアが曲作りに参加し、デヴィッド・ラフィン/キャンディ・ステイトンがゲスト参加している。しかしデイヴィスのオーバープロデュース(曲作りへも参加)とともに空回り気味。正直、マッスルらしさは皆無ゆえにこれも参考盤扱いでいいレコなんだけどこれまでに最もマッスルスタジオ貢献してきたウォマックなので連番に入れておく。





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2015年02月19日

マッスルではあるが…


やはり、とりあえずは入れておこうと思う。
連番扱いしない3枚のマッスルショールズ「参考盤」。


ronniemack back.jpg

#000
【Lonnie Mack/the hills of Indiana】
produced by Russ Miller & Lonnie Mack
( '71 Elektra)
<ー:★>

ロニー・マックである。チャック・ベリー・カヴァー "Memphis" のインスト・ヒット男である。当方二十歳頃だったな、コピーしたっけ。 その一発屋が70年代に入って歌物でカムバックを目論むも不発。そのエレクトラ盤。
大半はナッシュヴィル曲(Area Code 615 バックのクアドラフォニック録音)だが2曲のみがマッスルショールズ・サウンド録音。少ないのでアーカイヴ的には「参考盤」。
キャロル・キング/ディラン・カヴァーも含むが全体には緩めのカントリー風味で個人的にはスルーしたブツ。ベケット/フッド/ホーキンスにウェイン・パーキンスのマッスル録音だが、本人がギタリストゆえにリード弾きまくり。
4曲がドン・ニックス曲というのも敬遠したい理由。ニックスの「Mt. Zion 宗教結社」がどうにも苦手なのだ(マックも同類と見る)。セッションにも参加していてサックスを吹く。ザイオン教団信徒のマーリーン&ジーニー・グリーンもコーラス参加。



alextaylor_#2.jpg

#000
【Alex Taylor/dinnertime】
produced by Johnny Sandlin
( '72 Capricorn)
<ー:★★★>

JTのお兄ちゃん、テイラー兄弟長兄、亡きアレックスのカプリコーンからの2枚目は中古盤屋でお馴染みの「西瓜」盤。全曲マッスルショールズ・サウンド録音_なのに参考盤。なぜか、これほど不思議なマッスル録音盤もない_。
マッスル・メンバーの顔となると Wayne Perkins と Lou Mullenix (ドラマーで Sailcat などに参加してたマッスルBチームのひとり) の二人しか見つからない。チャック・レヴェル/ホーンズビィ/サンドリン/スコット・ボイヤー/ジミー・ノールズ/ジェイモ−/ビル・スチュワート…つまりは Macon Rhythm Section がバックのレコード。なのになぜマッスルで録音? メイコンのカプリコーン・スタジオで録られるのが妥当。 想像するに…カプリコーン・スタジオが使えなかった/卓の入れ替えでもしていたかも、仕方なしにマッスルへ全員出張りだったんじゃなかろうか。
音は文句なし。スタジオこそ違えどメイコン・ギャングの卓越したグルーヴでカッコいいんだなこれが。目立つリード・ギターはボイヤーでなくジミー・ノールズ。Sea Level でも弾きまくっていたギタリストだが、ホイットロック盤などカプリコーン・セッションでは馴染みの顔。
バックトラックはいいんだが、いかんせん…ファースト同様にやっぱり歌はダメなんだよなあ。故人に鞭打つつもりはないんだが、弟ジェームス/リヴに較べてあまりに才能ないというか…。曲は書けない/声に艶も無くて。正直「Grocery Store の歌自慢店主」盤というところ。
ステファン・カヴァー "four days gone" (のバックトラック)が素晴らしい。★はバックトラック分。



cowboy#2.jpg

#000
【Cowboy/5'll getcha ten】
produced by Johnny Sandlin
( '71 Capricorn)
<ー:★★★★>

これもカプリコーン盤。表記では録音場所がカプリコーン・スタジオとマッスルショールズ・サウンドとなっているがマッスルらしさは感じられないので参考盤。まあ6人バンドだったのでセッションメンバーは不必要だった_ストーンズがマッスルで録ったのと同じこと。
マッスルは抜きにして、この盤は最高である。しかしファースト【reach for the sky】が良すぎるのであちら五つ星、これは四つ星レストラン。
断じる、「カウボーイとはボイヤー&タルトンにあらず」。カウボーイとはこの2枚である_6人バンドこそがカウボーイだったのだ。ビル・ピルモアのエレピの素晴らしいことよ/ピート・コワルクのギターがいい(ドラムはヘタだが)。
日本盤は76年に出たが邦題【プリーズ・ビー・ウィズ・ミー】だった。もちろんクラプトン人気にあやかりたくて。クラプトンが【461】でこの盤収録曲をカヴァーしていたこと…まあカウボーイの名前の八割方はそれによって知られたンだがね。
チャック・レヴェル参加。 "please be with me" でのドブロがデュアン・オールマンの最後の録音曲とされるが本当だろうか_(【アンソロジー】収録は別テイク:2テイクが残っている)。




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2015年01月17日

if you don't want my love


bobbyW_commu.jpg

#159
【Bobby Womack/Communication】
produced by Free Productions & Muscle Shoals Sound
( '71 United Artists)
<ー:★★★★★>

まだ入れていないウォマックのマッスル盤が2〜3枚あるんだよな。
マッスルショールズ・スタジオの贔屓といってまず挙がる名前はボブ・シーガーなんだが、シーガーの場合、1枚のアルバムはマッスル/デトロイトで半々が常。となると実際にマッスルスタジオを最も長く(多く)ブッキングしたのはこのウォマックだろう。これからマッスルショールズを話題にする際には「Muscle Shoals Sound Studios を最も贔屓にした男は Bobby Womack」…忘れることなかれ。
ジミー・ジョンソンはもちろん、エディ・ヒントン/ピート・カー/ケニー・ベル/ティッピー・アームストロング/ウェイン・パーキンス…ほとんどのギタリストを使ったウォマックだったが多かったのがティッピー・アームストロングで、この盤もリードはティッピー担当。ウォマック自身も優れたギタリストなので、相性としてティッピーが一番ハマったんじゃないだろうか。
プロデュースは自身という事で、つまりはマッスルでの録音盤の意味。マッスル四人衆+ティッピー+マッスル・ホーンズによるバッキング、マッスルの Groove を最大限に引き出すのがウォマックなのだ_素晴らしいバックトラック。

メロディアスなナンバーと語り口の二本立ては毎度毎度のお約束、前盤のローラ・ニーロに近い構成なんだが、違う点は…この人にダウンな感情はまるで見られずどちらにしろ「男気」…魅惑のヴォーカルはかなりマッチョ/マチズムあふれる仕上がりが常。
この盤もB面はモノローグから始まるが、こういう語りはあらかじめ用意した言葉なのだろうか。何も無しで、マイクの前でいきなり始まってしまうのでは。後で聴き返して恥ずかしくなるようでは凡人なのだろう_てか、録音が終わると一切自分のレコなど聴かない人だったんじゃなかろうか。

バカラック/ティンパン系/ソフトロック…分からないのは「真っ白」な楽曲カヴァーがやたら多かったこと。Isleys にもその傾向は見られたが何なんだろう。単なる好きな曲なのか_それとも、白人マーケット向けに自選?レコ会社からの押しつけ? それでも元は白い曲でも真っ黒に歌うのだから、やはり白人マーケットは関係なかったのかもしれない。この盤ではジェームス・テイラーカーペンターズと…もう1曲は前年70年の全米1位「レイ・スティーヴンス/みんなビューティフル」だから驚いてしまう。

四の五の言ってもやはりウォマックに駄作無し_この盤も素晴らしい。Groove Master ぶりは、個人的にはルーサー・イングラム(この人も大のマッスル贔屓だった)とふたり…最もハマったブラックパフォーマー。
駄曲無しのなか、ベストテイクはA4 "(if you don't want my love) give it back" 。3分弱は短すぎる、倍の尺で聴きたい。この曲、短期間に何度も録った_ウォマックにとっても大事なナンバー。
同71年、ハンガリー出身ジャズ・ギタリスト、ガボール・ザボの【high contrast】はトミー・リプーマのプロデュースの好盤だがこれ、ザボ&ウォマックの名義でもよかったほど貢献。後にジョージ・ベンソンのカヴァーが世界的なヒットになった "breezin' " から始まり、同曲含めて7曲うち4曲はウォマック作、全曲インスト盤だがギタリストとしても全曲参加している。自作4曲から "Communication" "if you don't want my love" 2曲を持ち出しでそのまま歌ったのがこのソロ盤ということになる。
"if you don't want my love" 、翌72年にウォマックが音楽を担当した映画【Across 110th Street】サントラでもリレコして3度目。75年盤、ウォマックとは兄弟仁義を交わしたロニー・ウッドの【Now Look】では共演、そのカヴァーが4度目だった。


PETE CARR/MUSCLE SHOALS ARCHIVES back number :
001-127 / 128-157



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2015年01月11日

マッスル出張り盤


laura_Xmas.jpg

#158
【Laura Nyro/Christmas and the beads of sweat】
produced by Arif Mardin and Fellix Cavaliere
( '70 Columbia)
<ー:★★★★>

長いこと聴いている盤だがマッスル関連ではあるから、やはり入れておく。
ローラ・ニーロという人は個人的には大好物で…。その歌い方、地声/裏声の出入りがたまらなく好きだ。曲は、やたらメロディアスな物とメロが分からないようなつぶやきローラ節が交互に来る(多くのカヴァーは当然前者)。精神的なアップダウンがそのまますべて出るタイプなのだろうか_初期遠藤賢司的であるな。
駄作を「作れなかった」才人だが、この盤もイイ。A面がマッスル勢でB面はNYメンツ_演奏を堪能する意味では、一粒で二度美味しいグリコみたいな盤。
手書きクレジットはミスも多いが、A面記載ではホーキンス/フッドのリズム隊にエディ・ヒントンのギター。ジミー・ジョンソンの名はなく、バリー・ベケットは Vibes とあるのみ。ピアノはローラ本人が弾く/オルガンはキャヴァリエなので仕事がなくなったか_絶妙のカヴァー "up on the roof" でのヴィブラフォン?
ヒントンが、ソロはないが素晴らしいオブリガードで彩る、光る。B面のギタリスト_コーネル・デュプリも同質なプレイで、聴き比べもよし。

マッスル勢の参加盤ではあるが場所はアラバマではない。A面もNY録音。
となればお旦≠セったジェリー・ウェクスラーのお座敷というパターンでNY出張りの一環、アリサ・フランクリン録音の裏仕事ではないだろうか。本来ならば Atlantic アーティスト盤への参加だが、これはコロンビア盤。それはプロデュースがアリフ・マーディンゆえ_「こっちもちょいと手伝ってくれよ」とウェクスに一声かければOKてなもんであったろう。
デュアン・オールマンも参加。A面でなくNYバックのB面の "beads of sweat" 1曲で弾く、ソロイストとして仕事。ガンガンにシンコペートするチャック・レイニーのベースとデュプリのカッティングに乗ってのソロは、ボズ・スキャッグズ盤の "loan me a dime" を彷彿させる弾き_尺は長くないがデュアンらしさ全開。



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2014年12月13日

lead guitar by Pete Carr #21-48


ツイッタに入れていた「lead guitar by Pete Carr」<YouTube選曲>だが。100曲入れるつもりはここで打ち切り。というのも、たしかにUTには驚くレア音もあることはある_たとえばロリ・ヤコブズの曲とか。【Lori Jacobs/Free】は73年のマッスルショールズ録音盤。しかしこの盤、ピートは目立つソロを弾いているわけでない。ピートががっつり弾いている盤は限られるので、どうしてもチョイスする楽曲の収録盤が決まってしまう。固定の数枚の盤から1曲ずつ挙げていってもしょうがない気がしてきたので仕舞いに_。(尻番号はわが Pete/Muscle Shoals archives での連番)


21 _chica boom/The Staples (Staple Singers) <#094>
22 _tonight's the night/Rod Stewart <#020>
23 _still love you/Rod Stewart <#019>
24 _sidewalks, fences & walls/Freddie North <#050>
25 _golden life/Jack Tempchin <#024>
26 _it's not the spotlight/Kim Carnes <#046>
27 _something about you - falling/LeBlanc & Carr <#022>
28 _people get ready/Pete Carr
29 _the kind of woman/Hank Williams Jr. <#129>
30 _the good love/Percy Sledge <#007>
31 _the good love/Wendy Waldman <#006>
32 _sailing/Rod Stewart <#019>
33 _another's lifetime/Wayne Berry <#003>
34 _midnight light/LeBlanc & Carr <#022>
35 _knockin' on heaven's door/Pete Carr <#023>
36 _saved by the grace of your love/Mike Finnigan <#015>
37 _st. judy's comet/Paul Simon <#041>
38 _this old heart of mine/Rod Stewart <#019>
39 _natural man/Bobby Womack <#062>
40 _whale meat again/Jim Capaldi <#027>
41 _till it shines/Bob Seger <#012>
42 _can't you see/Hank Williams Jr. <#129>
43 _mama's baby daddy's maybe/Swamp Dogg <#120>
44 _sam stone/Swamp Dogg <#135>
45 _god bless america for what/Swamp Dogg <121>
46 _my time/Boz Scaggs <#036>
47 _lady of the stars/Donovan <#108>
48 _back in '72/Bob Seger <#146>

TV映りが2本_
(27) LeBlanc & Carr
MCがディック・クラークの『アメリカン・バンドスタンド』出演。ルブラン&カー名義のLPから "Falling" が思わぬヒット(全米13位)だったが、その口火はこのTV出演だったのかも。歌も含め、もちろんすべて「リップ」。 Falling がヒットし Sailing は本領発揮の名プレイだったピート(ロッドの名曲、ギターはアコギ/エレキすべてがピートによる多重録音)…。

(29) Hank Williams Jr.
[IN CONCERT] と大きく客席に見えるのは?_ドン・カーシュナーの『イン・コンサート』がNYのスタジオライヴだけでなく南部録りもしていたということだろうか。映りの悪い難はあるが、ピートがテリーでなくレスポールでカントリーリック、速弾きをたっぷり。前回のロニ・ブレイクリィのTVの時はマッスル四人衆+ピートだったが、これは四人衆ではなく同じマッスル勢でもBチーム仕事。






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2014年12月04日

RIP... Bobby Keys


ボビー・キーズといえば、世界中でかかりまくるのはやっぱりこのブロウ…だよなあ。
http://youtu.be/J5e3zQn6Dr8
で、ストーンズの数ある名曲でも一二の代表曲だが、マッスルショールズ・サウンド・スタジオ録音曲(エンジニアはジミー・ジョンソン)。
ただしキーズのブロウはアラバマでなく、ロンドンでのオーバーダブだったと記憶。


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2014年12月03日

好々爺、最近のピート・カー





マッスル関連映像にピート・カーが出てくることは非常に希。これは希なひとつ。
二三年前の撮影だろうか_四人衆うちベケットは故人ゆえ顔がないな。で、最初に出てくるキーボーディストは名前が出ないが、クレイトン・アイヴィ。この人もマッスル・スワンパーのひとり。
ちょうど真ん中でピート・カーのセッション仕事を始めた頃_70年前後だが、高校生みたいなモノクロ写真出てくる。手にしている、ボディに花柄シール?を貼ったテレキャスターを、下に書いた(ベンチャーズ)マギーでなくマッスル在住のジェリー・マギーが保有しているようだ。
ピートは、ロッド "Tonight's the night" とボブ・シーガー "Mainstreet" での自身のフレーズをなぞる。
お分かりだろうか…ジミー・ジョンソンがリード・ギターを弾くことは「ない」こと。フェイム時代はともかく、マッスルショールズ・サウンド・スタジオ録音盤ではまずない。といっても劣るプレイヤーという意味ではない。ローコードでトワンギーにいいフレーズを弾くギタリストなのは確か(ただ明らかにこの人はギターを弾くよりも「卓いじり」に意識が行っていた)。

ジョニー・リヴァースがマッスル四人衆について語る箇所、違和感を持たれるように思うが。しかしリヴァースにもマッスル録音が【road】【borrowed time】、2枚ある。




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2014年11月29日

lead guitar by Pete Carr #01-20


UTに、どれだけの音が/レアな音が現在アップされているのか…驚くようなのもあるね…、ピート・カーで試している。ピートがリードギターを弾いている曲をチョイスしてツイッタに連載中。100曲ぐらい続けたいがどうだろうか…。
とりあえず最初に見つけた20曲はこれ。尻の番号はわが Pete / Muscle Shoals archives での連番。
(アーカイヴはここから始まり、前のブログへ続く。その続きは当然このブログへ入れてゆく予定)


01 _mainstreet/Bob Seger <#011>
02 _starting all over again/Mel & Time <#033>
03 _winner takes all/Donnie Fritts <#056>
04 _behind closed doors/Percy Sledge <#007>
05 _snowbound/Wayne Berry <#003>
06 _set job/Gerry Goffin <#017>
07 _woman in love/Barbra Streisand <#045>
08 _make it like a memory/Barbra Streisand <#045>
09 _where do I go/Jimmy Ruffin <#157>
10 _sharing the night together/Dr. Hook <#064>
11 _makin' it on the sreet/Corky Laing <#078>
12 _gowin' old with R'n'R/Corky Laing <#078>
13 _child for a day/Cat Stevens <#063>
14 _desperado/LeBlanc & Carr <#022>
15 _please/Ronee Blakley <#110>
16 _what a price/Mike Harrison <#077>
17 _short cut draw blood/Jim Capaldi <#028>
18 _misery loves company/Mike Finnigan <#015>
19 _six days on the road/Livingston Taylor <#004>
20 _you & me together forever/Freddie North <#050>



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