2016年12月19日

Jackie Moore part 1


さしたるレスポンスもないままにずるずると続けている「マッスルショールズ探求」なんだが、すでに峠は越えている_それでもまだ手を付けていない盤が14、5枚ほどリストアップはしている。そんななかの1枚が日本でCD化されたことに気づいた。ジャッキー・ムーア盤。今年の初めにSOLIDからマイアミ・サウンドのシリーズ物として出ていた。
それを買おうかとネチってみるに、USでは既CD化されていた_ヘンリー・ストーンのところから。アマゾンのマケプ中古の最安値が¥1000(+350)…内容にほとんど期待は無いからこれでいいや、と…決めかけてよくよく見れば、日本の業者なんだがそのコメントに「輸入盤/未開封ですが、henrystoneものですのでおそらくCD-Rだと思います」とあった。ヘンリー・ストーンの正規盤で「アール」ってどういうこっちゃ? 逆に興味がわいたので買ってみた。
届くとこれ、ちゃんとシールドされている。ますます疑問がわいたのでネチってみたら、これは2011年盤だが、diskunion のサイトにもあった_「アーティスト及びレーベルサイドの事情でCD-Rでの流通になっています」。なんだよ、事情って??
なかをみたら、なるほどCD-Rでした。ジャケはペラ刷りのカラーコピー。その音も、板起こしでノイズ・リダクションまったく手つかず…、いや驚くね。こんな代物なのに、インレイクレジットに " production supervisor : joe stone / executive producers : henry stone & inez stone " とある。家族でしこしこアール焼きとカラーコピーしてます_てなことか?
ヘンリー・ストーンといえば、KCと組んでマイアミ・サウンドで大ブレーク…フロリダ音楽界の顔役のひとりだってのに、なんだってこんなブートレガーまがいのチープな仕事をやっているのだろうか。信じがたい。
しかし今回のソリッドからのCDも想像するに、マスターテープからでないのでは。このオリジナルは Kayvette という超マイナーで短期間しか運営されなかったレーベルから。マスターが残っているとはどうも思えないんだが…。手元のヘンリー・ストーン物の酷さに比すればまあ日本レーベルならばたとえ板からでもノイズ消しはきっちりやっているだろうけど。

さてタイトルを書き忘れていた。
『Jackie Moore / make me feel like a woman』
これ、Kayvette Records のファースト・リリース・アルバム。

'75 KLP-801 Jackie Moore / make me feel like a woman 
'77 KLP-802 Facts of Life / sometimes
'78 KLP-803 The Facts of Life / a matter of fact
'78 KLP-804 Brandye / crossover to brandye

ケイヴェットからはこの4枚しかアルバムは出ていない。ファクツ・オブ・ライフの2枚に関しては既に当方サイトでレビュー済み。
このレーベルは Brad Shapiro が興したものと思う。ミリー・ジャクソンのプロデューサーとしてが最も知られるところだが、ほかにも仕事多数。まあ当方もよくは知らないンだが…それでもマッスル掘りのなかにたびたび出てくるのでいくらかは調べた。白人で、もともとはスティーヴ・アレイモのドゥーワップ・グループのメンバーであったらしいシャピロ。その後ふたりとも裏方に回り、フロリダ音楽業界で名を上げてゆく。グループの裏方を務めていたヘンリー・ストーンのほうは一足遅れだったが、ケイシーと組むことでふたり以上に大きな成功を収める。大きく見ればアレイモ/シャピロ/ストーン…フロリダではかなり知られた顔役であるはず。(オールマン・ブラザーズの名曲のひとつ「メリッサ」が、グレッグとアレイモの共作であること、オールマン通ならば知るはず。後にサザンロックとして名を成す若手が彼らの下で修行をした)

++++

マッスルショールズと言って、ストーンズ/ロッド/ディラン/ポール・サイモン/トラフィックなどロック巨星らの名がまず挙がるところだが、実際は彼らは短期滞在…この名スタジオを長く贔屓にしたといえるのはブラック勢のほう。一番はボビー・ウォマックであり、ルーサー・イングラムやジョニー・テイラー等々。そしてプロデューサーで贔屓筋といえばドンデとシャピロ。まずドンデ…と勝手に呼んでいるのが Don Davis 。シカゴがベースの、ブラック系アーティストの裏方ワークで手腕を発揮した人。かなりの枚数をマッスル録音(ただし基本はマッスル/シカゴの2箇所録り。大抵の盤はこうだった)。そしてこのブラッド・シャピロ…。手がけたパフォーマーはブラックばかりだったので絶対に本人も黒人と思っていたら…違っていたので驚いた。ミリー・ジャクソンのマッスル録音は10枚近いはず。で、上記の、自身で興したレーベル盤も、すべてマッスル録音であった…、録りはマッスル!と決めていたかのよう。



posted by denny-0980 at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | Muscle Shoals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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