2015年09月12日

ゴールドバーグ改変盤CD


デモって…そのレストア盤 "barry goldberg" CD _違う、たしかに違う。オリジナルアナログとは別物と断言しよう。かなたウェクス・ヴァージョンであり、こなたバリー・ヴァージョンなのだな、やはり。

オリジナルLP表記では recorded at Muscle Shoals Sound Studios とあるのみ。クライテリアは、全10曲うち9曲の re-mix が行われた_となっている。(なぜ remix なのだろう。最初の "mix" はマッスルで行われたがそれをボツにして?)
しかし、CDのライナーノーツによれば、最初の歌入れはマッスル・スタジオで行ったが、LPの歌、全曲がウェクスの指示によってクライテリアで再録音されたものだったという。ウェクスラーは "pure and dry" なヴォーカルが好みだったがバリーは "I wanted lots of reverb and echo" …とライナーにある。
レストア盤でバリーは、クライテリア・ヴォーカルを廃しオリジナルに戻した、マッスルで録ったファースト・ヴォーカル・テイクを使用。つまりは、「マッスルショールズ・サウンド・スタジオで録ったオリジナル・マルチ・マスターテープ音源だけで再構成された」_曲順も入れ替えた、全曲リミックスし直した、ボツにしていた曲も挿入した…まったく「別盤」。
特にリミックスによる差違は大きい。女声コーラスは完全廃棄。楽器定位は大きく変更され、フィーチャされる楽器自体が変わっている。バンジョーが使われた数曲があったが、バリーはそれが嫌いなのかすっかり消えている。ギター(アコギもエレキも)がかなり前に来たのに驚く_え、こんなにギターが弾かれていたんだと。

ここで思うのは、当たり前のことだが_フェーダー操作ひとつでどうとでもなるという事。セッションにおいて各プレイヤー/シンガーがどんなに頑張って演奏し歌っても、ミックス・エンジニアがフェーダーを絞ればその音が盤に刻まれることはない…渾身のプレイもレコードが発売されて聴くまでは分からない。ギャラは貰っていてもすっかりカットされていたら…かなりショックだろう。(スティーリーダンのレコードはそれが茶飯事だったとか:あのラリー・カールトンすら嘆いていた)

オリジナルLPの、ウェクスの好みのミックスに不満があったゴールドバーグにより完全レストアされたのがこのCD。
ちなみに前述のようにこれはウェクス&ディランがプロデュース名義だったが、ボブ・ディランが他者をプロデュースした「唯一盤」? ならばディラン・フリークにはマストな1枚だが、ディラン先生は…五日間アラバマの田舎町が耐えられたかどうか。一日で帰っちゃったかも。「バリー・ゴールドバーグのレコード?…ん〜奴のことは覚えてるがね。マッスルへは自分の盤を録りに行ったことがあったなあ。え?バリーの盤てオレもプロデュースしたことになってるの?」ぐらいでは…。
五日間というのは、ライナーによれば十数曲のこのレコード・セッションがマッスル・スタジオではわずか五日間で済んだと_とにかく「早録り」のマッスルなのだ。セッション・リーダーはたぶんバリー・ベケット。ベケットの指示から各人のヘッド・アレンジ能力の高さが知れる。ポール・サイモンも言っていた_「1曲を録るつもりでブッキングしていたがすぐに済んで、なので4曲も録れてしまった…」。


レストアできてゴールドバーグとしては至極満足であったろう。で、内容としては…ほぼこちらでOK。当方の趣味的にもレストアCDを支持。しかし2〜3の曲に関してはオリジナルに軍配。特に "I've got to use my imagination" 。これはウェクス・ヴァージョンでのロジャー・ホーキンスのタム打ちドラミングが最高、名手ホーキンスのなかでも屈指の名演奏といえる。そこをかなり引っ込めてしまったバリー・ヴァージョンは完敗。なのでアナログも処分はできない。

CDでは3曲目 "life's fantasy" 、7曲目 "soothe me" _ボツにしていた2曲を挿入している。それともう1曲の previously unreleased song がラスト13曲目に入ってるが、なぜかジャケット表記無し。これは完全に「ボートラ」扱いということだろうか…、いまひとつ意味が分からない。これが凄くいい曲なんだ。気に入ったヨ。
(サイト上 All Music や Discogs にはしっかり "dreamin' " とタイトルが表記される)





posted by denny-0980 at 08:41| Comment(0) | TrackBack(0) | Muscle Shoals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック