ドニーフリッツ75年の名盤ソロ『Prone to lean』。
discogsでこの盤を調べたら、Billy Swann _バックコーラス参加のひとりだが、「ビリー・スワン」ではないとなっていた。
なるほど、あのビリー・スワンは Billy Swan 、nはひとつ。二つスワンは別人だと。The Muffins というバンドメンバーなのだとあるが…そんなんあり? そりゃないでしょ、コーラス参加であること/クリスクリストファースン&リタクーリッジもコーラス参加している盤であることからも「あの」Billy Swan だろう。
ビリースワンは "I can help" が74年全米1位の大ヒット_まあ世間的には「一発屋」。しかしこれがまぐれ当たりで、もともと地道なナッシュヴィル裏方ミュージシャン。ドニーフリッツとともにクリストファースンのバックも務めていた。マッスルショールズ録音ソロ(マイ・リスト#170)もあった人。
やはり Swann は単なるスペルミスであろう(スペルミス表記盤は多い…し、意識的か複数のスペルを使う人もいる)。
*
こちらの疑問はいまだ解決せず_ジェリーマギー。
この写真はそのフリッツ盤録音時のショット。左から:
トニージョーホワイト/ドニーフリッツ/クリストファースン
ジェリーウェクスラー/ジョンプライン/ダン・ペン

コーラスだけのためにわざわざこの片田舎まで、トニージョーなら地元近くだろうがクリストファースンとプライン、よくまあ来たもんだ_。さてここで疑問を掘り返すが、クレジットにある↓
JERRY McGEE : acoustic, slide, electric & 12 string guitars, Solo on Three Hundred Pounds Of Hongry
このジェリーマギーは、このアルバムが出たときには当然、デラニー&ボニー&フレンズの…そしてなによりベンチャーズ、、と思いましたわな。便宜的に「ベンチャーマギー」と呼ぶが_ベンチャーマギーはデラボニ仕事からベンチャーズ復帰までにクリストファースン(クーリッジも)盤のレギュラーギタリストをしていた。クリス・ファミリー一員であったのだからこのフリッツ盤に名があっても、それもギターだ、当然と思えた。
しかし15年ぐらい前だったかな、マッスルショールズ界隈のローカルギタリストに Jerry McGee がいたことを知る。同姓同名。こちら「マッスルマギー」だが、ピート・カーの友人_ピートがソロ盤録音時にマギーからfender stratoを借りた謝辞をクレジットしていた。ピートはこのドニー盤に参加している。
ベンチャーマギーはクリスがらみで/マッスルマギーはピート関連及び地元_ふたりともにクレジットがある理由がある。いや、名だたるメンバーのクレジットのなかにそんな誰も知らないローカルギタリストが入るわけなかろう_と言われるか。
いやいやそうでもないと思うのだね…。
まずベンチャーマギーが(もともとルイジアナの田舎の出ではあるが)、ロスにすっかり腰を落ち着けたマギーがアラバマへは来ないんじゃないかと思ったり…。もし来ていたらこの写真に入らないのも変な気がする。
それと、ここがキーだが_ベンチャーマギーはサムピック使いの複音ギタリスト。なのに Solo on "Three Hundred Pounds Of Hongry" がシングルノート=短音リードプレイなので違うんじゃないかと思えてきたこと。
正解は出ていない。生前のマギーに、これは聞きたかった…。
http://sakatomi.seesaa.net/article/482319688.html
ここでのギターが「ベンチャーマギー」だから余計にこんがらがる…