2023年04月29日

その1

『文藝春秋』創刊100周年にあわせて『文豪、社長になる』刊行_作家にして創業社長になった菊池寛を記したフィクション。
しかし当方がここに書きたいのは菊池寛でなく、文藝春秋社を盤石にし今へ繫いだ中興の祖、三代目社長だった池島信平のこと。池島と、1972年(昭和47)に43歳で逝ったわが父親とのこと。
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池島信平。1909年(明治42)東京小石川生まれ、東大卒業後に菊池に認められ第一期として入社。「文藝春秋』編集長に就くも召集され海軍へ。半年で終戦。1966年社長就任。1973年に急逝、享年63。
父は1928年生まれだから池島は19歳も年上だったが、東大卒インテリも軍隊では35才で一兵卒。父の「部下」だった。15才で少年志願兵入隊していた父が、横須賀海兵団所属になった池島の上官になったというなんとも凸凹海兵隊。
この時父の上官は井上公資という。この人も東大出…にして名士。東洋大学創立者・哲学者井上円了の孫だった。父はまさに人たらし_生涯、池島・井上両氏との縁が切れることはなかった。我が家では「イケジマさん」、「イノウエさん」「コウスケさん」と呼んでいた。イノウエさんはソニーの役員になり銀座のソニービルで店をやったり…スパゲッティのおじさんとも呼んでたな。
posted by denny-0980 at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 凸凹海兵隊 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする