2023年02月26日

carlの謎フェンダー

『sail on sailor』の中ページにこんな写真があって驚いた。カールが持つギター、ヘッドにはfenderロゴ_なのにシースルーボディではないか。フェンダーのアクリルギターは聞いたことが無いぞ。と思ったが、調べはとうに付いていたか↓
https://bit.ly/41dqRwu
カールのためのプロトタイプで同じ物が三万ドルで売りに出たとある。Ampeg のルーサイトが流行ったからな、フェンダーも試しに″ってみたか。

カールだけでなくチャプリンのセミアコもちょっと変。ボディはほぼコロナドだがヘッド形状はそれと違っていて、カールの持つルーサイトと同じではないか。アルのはビグズビー付きだが普通のテリー。ファターってペダルも弾けるの? これも、そしてアンプもすべてフェンダー…これは「宣材」写真だな。セミアコもプロトタイプとしてBBサイドへ供与されたギターだろう。
思えば西海岸の最古参バンドをフェンダーが押さない≠けがない。相性はばっちりなのだから、たぶんデビュー時からエンドースを続けただろう_工場も近かっただろう、カールなどはいつでも覗きにいけたんじゃないかな。


Carl_fender.jpg

posted by denny-0980 at 15:27| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月24日

Muscle Shoals_Pete Carr


思えば20年以上ピート・カーを掘ってきたが、こと映像は…なにしろスタジオワークが中心であったのでライヴ映像はYouTubeで数本、それも当然メインアクトは別だからフィーチャーされていない/画像が悪い状態ばかりであった。
なので手元まではっきり見るのはこの投稿で初めて_だな。
ピック弾きは分かっていたが、ダウンに弾くのでなく珍しいタイプ_ジャズではありがち? アップにシングルノートを弾くことをようやく知った。
このボブシーガーの大ヒット曲はマッスル録音、ギターをここで当時「まんま」弾いておりますピート_2020年没。




posted by denny-0980 at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | Muscle Shoals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Family [it's only a movie]





久しぶりに入れるコッシュのネタだが…。John Kosh_
久しぶりに棚から取って聴いてみた盤、UKロックの神髄=ファミリー。
ファミリー…バンド名が悪すぎたよ、検索しにくいことこの上ないのがこのバンド。しかし音が極上、とまでは言えないがかなりガッツ溢れる音作り、UKらしさでは群を抜いていた(とかいいながらリアルタイムはまったくスルー、コッシュがらみで買い集め)。
オリジナルは7作で仕舞い。ラスト三作のデザインをコッシュ担当。これがコッシュ仕事でも白眉(特に5/6作)。
このアルバムは最終作、73年。トニーアシュトンとジムクリーガンの参加盤。と言っても、ファミリーとはロジャーチャプマン=チャーリーウィットニーの「ふたりユニット」のこと、他メンバーはすべてトラ、各々のレコーディング時の雇い。ま、ふたりのソングライト、そしてチャプマンの濁声/渋声がすべて。いけますワ。
で、
久しぶりのこの盤。ジャケは1919年の Fox 映画からとある_サイレント時代の西部劇か。コッシュが引っ張ってきました。コッシュとしては前二作に比して、シングルジャケだしデザインとしてはあっさり流した感あり。はて? そうなのか? 疑問が湧いた。手持ちは残念ながら73年オリジナルではあるがUS盤_United Artists 盤。もしやUKオリジナルは?

family onlyMovie.jpg


_と、急に思って調べましたヨ。すると…やっぱりな、USには無い特別オマケ付きだった。
単なるちょい厚紙だけであろうけれど、それでもこれは欲しい_ The Banger 。UKオリジナルにはこの紙鉄砲≠ェインサートされていたのだ。30cm角の紙鉄砲が。さすがにコッシュで_なぜか分からないがファミリー三部作は贅沢に金をかけた特殊ジャケ/仕様が叶っていた。
UKリリースは Raft Records から。これはチャプマン/ウィットニーのオリジナルレーベルなのでそれもポイント_欲しくなるのだな(ちなみにロッドスチュワートのUKオリジナルも自身の Riva レーベル、これまたコレクターズアイテム)。ラフトからは他にはリンダ・ルイスと Beckett しか出ていない、ふたりの「ファミリー」アーティストだったろう。ベケットについてはここに↓
http://sakatomi.seesaa.net/article/464358618.html

+
UK盤が欲しいと思った_が、もちろん高値。なかに ebayにこれはと思える¥2500でバンガー付きがあった。しかし日本送料が倍の¥5000!どういうこっちゃで諦める。見るとUKからの送料は全般高くなっている、ユーロからポンドに戻ったせいだろうか。
そのebayにこんなんもありました_日本のテストプレス盤。
そうだな、「骨がある」んだよファミリーの音は。それにしても邦題_エクランとは? 
『エクラン(écran)は、フランス語で「銀幕」「映画」といった意味の単語である(英語のスクリーンに対応する)』
はあ…なるほど。が、なぜにフランス語を出してきたか。昭和48年のワナパイとしてはこれが精一杯の「カッコづけ」だったのだろうか。英語よりもお洒落っしょ_てかね。


family itsOnly-banger.jpg

family itsOnly test.jpg


posted by denny-0980 at 09:13| Comment(0) | TrackBack(0) | Kosh | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最新BBボックス『sail on sailor』_

6枚組で、1枚目については書いたが、残り5枚を聴いてみた。
正直不満たらたらなのである(最大は値段の高さ:見合う内容にあらず)。音源に関してもデザインでもライナーノーツについても…幾多不満あれどそれをつらつら書き入れたところで、、誰に伝わるか/意味があるのかと思えてきた。
批判なのか単なる腹いせ悪口か_よう分からんですが、何につけ、批判的意見は嫌われるスルーされがちな昨今なのは確か。物言う人間は「うざい」だけか。
+
いいたいことは抑えてイイところだけを書く。

・バックトラックのみ/歌(アカペラ)のみ_これら、
 やはりセッションの生々しさを体感できる嬉しさ。
 埋もれていた細かい箇所がクリアになるのも聴きどころ。

・75年にはチャプリンが既に脱けて、ライヴテイクの
  "Sail on sailor" で歌うのがビリーヒンチなのは意外、
 これがいい。
+
  "Sail on sailor" がSOSとは知らなかった_

posted by denny-0980 at 08:54| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

"soulful old man sunshine”

https://www.youtube.com/watch?v=bcS8MmrYoYY

この曲、気付いたんだが2021ボックス『feel flows』にあらたなミックスが収録されていたんだな、で、聴きくらべ。
初出は98年のレア音源コンピ/サントラ『endless harmony』
recorded Oct.-Dec., 69 at Sunset Sound & Brian's home
written by Brian & Rick Henn
 のクレジット。
フルのジャズオケによるシャッフル曲は、まあBBには異質ゆえボツにしたのだがやっぱりこれはいい曲。ライナーによると、サンセット録音時にブライアンは現れなかったからヘンがジャジーなアレンジをこなしたとある。で、リードヴォーカルがカールなんだが、それは宅録り_このテイクではエフェクトが異なる何度かの歌入れを繋げている違和感が残る点が残念。ただしヘンの言葉だが「この曲のハイライトはバックコーラス。誰もビーチボーイズのようにうまく歌うことはできないさ!」_深く折り重なるコーラスの妙に惹かれる。
+
『feel flows』テイクは正直、_何してくれちゃってる!_
2019 mix
track recorded August 29, 69 at Sunset Sound
written by Brian, Henn and Don Ralke
録音日付けの異なるのはまあ正確な資料が出てきたのだろう、作にひとり追加はどういうことだろうか。
困りものは当然マークリネットによるリミックスで、98テイクでは聞こえなかったエレキギターを左/ベースを右に大きくフィーチャー。これが最悪。そして自慢のコーラスも…折り重なりの奥の奥の、重なりのなかだから許される変な/不協和音的な箇所を矢面に引っ張り出したのみ、厚さはまったくなくなり、ほぼイントロ除くとコーラスらしい箇所ない_カールのソロ歌のよう。
+
ただし2019ミックスはそのカールの歌は統一感がある。
ということで、聴くべきは当然『エンドレス』98テイクなのだが…よりブラッシュアップされたテイクを望みたいところ。しかしこの2テイクで仕舞いだよな、次が出ることはないだろう。『エンドレス』で我慢しよう。


posted by denny-0980 at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月21日

Rick Henn / Dragon family

こまごま口出しする父マリーに絶縁引導を渡したブライアン。怒り心頭のマリーがBBにぶつけてプロデュース/世に出したのが The Sunrays(そのリーダーが Rick Henn)…と言われるが、68年、敵対関係は薄れていたっけ?
キャピトルでのラストシングル "break away" はマリーとの共作だったな。

素晴らしいメロディメイカー、リック・ヘン。
父親は兎も角、ブライアンはリックとは仲が良かったと聞く。唯一だが共作曲あり、69年にBB録音の "soulful old man sunshine”_これがいい曲でね、オフィシャルには98年コンピで初出だがブートでマニアには馴染みだった。↓に書き入れたマイデザインCD、M&Mからの『in my room』でマニア氏がカバーしたのは92年。
+
discogsにとんでもない間違い、リック=Dennis Dragon であると。ドラゴン家とは関係あるのだが_。
ハリウッドの著名作曲家/指揮者カーメン・ドラゴンには三男二女の子がいて、長兄がキャプテン&テニール(キャプテンことダリルドラゴン)、この元夫婦はブレイク前はふたりでBBのツアーメンバー。次男デニスは The Surf Punks としてバンド活動、その後にBB所有 Brother Studio のハウスエンジニアに。
次女はキャシ・ドラゴンKathryn Rose “Kathy” Dragon Henn _そう、リックの妻となった。
リックは73年のシングルオンリー曲 "girl on the beach" 発表。これが大名曲でね。結婚前に書いた曲だがサーファーだったキャシのことを歌った。これ、リックとキムフォウリー共作だった。Fowley...ハリウッドの山師というか音楽ブローカーというか…、出はドラゴンと同様な著名家。

posted by denny-0980 at 09:07| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月15日

Honeys 2

honeys1.jpg


60年代にCapitol, Warner からシングル5枚_それがすべて。アルバムをリリースできないまま。初のLPは72年、ジンジャー抜きで姉妹がSPRINGとして発表、当然ブライアン制作…これは名盤ですな。なぜか各国でジャケがばらばら、デュオ名義も[スプリング]が別バンドのせいで変更、American Spring だったり_発売当時はごたごたして売れなかったんだろうな。後のCD化で再注目された。

ハニーズ3人での初LPは_
 83 [Ecstasy] Rhino records
これは辛かった。時代についていこうと必至になって自爆のパターン、ブライアンはノータッチ。ハードエッヂなギターサウンドはすぐに廃れた…当時はお約束だったが。蛇足だが個人的にめっちゃ思い入れあるSSWウェンディウォルドマンも80年代に1枚、同様のやらかし盤があったNO。

86年に珍盤あり。数曲ブライアン書き下ろし/プロデュースを含む、当然ロス録音だがスウェーデンでしかリリースのなかった1枚。
 [It's like heaven] Ocean Records 101
レコ番が101って…これしか出してないだろう、本当にスウェーデンだったのかどうか、メジャーからマイナーのどのレコ会社にもリリースを断られての自主制作かとも疑うレコ。前記 SPRING 盤のCD化でこのLPから2曲がボーナス収録された。

92年、初のきっちりと精査されたコンピレーションCDがキャピトルから_
 [the Honeys / Capitol collectors series ]
全20曲。スウェーデン盤9曲うち、SPRING CD収録2曲も含め8曲がここに収められた。

ということで…[It's like heaven] LPにはいまだ未CD化が1曲のみ残されていることになる。"Snowflakes" 。前記01年コンピ『the Honeys collection』にも未収録。
[It's like heaven] 、Pink vinyl disc のこれ、持ってますのよ。"Snowflakes" は作・プロデュース David Sandler でブライアン関係無しだしなあ…1曲のみでもレア扱いは続いているだろうか?この珍盤。
.
.
追記:
M&Mレコードの主宰C氏は西海岸にBBフリーク知り合いが多かった_うちのひとりはボックスにも名が入る人物。彼がキャピトルの倉庫から大量のレコーディング資料を発見。そのなかのBBのセッションシート_。
日付けとともにセッション参加プレイヤー(レッキングクルー)の住所/電話からギャランティまでも掲載されていた。
驚いたのは、一番高いギャラを取っていたのはハルブレインであり_これはまあセッションリーダーとして妥当なんだが、同じ額を取っていたのがなんとダイアン・ロヴェルだった。コーラス仕事としてではない、コーディネイターとして。いわゆるインペグ稼業をしていた? 


honeys-sweden.jpg
posted by denny-0980 at 08:28| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月14日

Brian's fav_ The Honeys

その "guess i'm dumb" 、グレンの歌のバックでブライアンはハミング、そしてハニーズ3人がコーラス…今回はハニーズで御座候。
(ネットで)たまたま目にした、01年コンピ『the Honeys collection』に気になる点もあったから。それがこれ:

The Honeys-(Let's Take a) Holiday
https://www.youtube.com/watch?v=wUwMU1tzons

ひとまず置いておいて、過去をさらってしまおう。
ブライアンの最初の妻であり、Wilson-Phillips のカーニー&ウェンディ姉妹の母がマリリン(ロヴェル)ウィルソン、その姉ダイアン・ロヴェル、それとジンジャー・ブレイクの3人ガールズ・グループ。
BBのデビュー時から一緒にステージに上がっていたのは、同じホーソーンという町の育ちだったのだろうか。その時点では結婚前だったが、ブライアンはキャピトルからのシングル・デビューを後押し_その活動を全面的サポート。それでもブレイクは遠かった。実際、フィレスのガールズと比しても魅力の乏しさは明白。後に売れっ子コーラスシンガーとなるジンジャーもいて歌は悪くないが華が無かったというか、シンガーズスリーとして幾多のコーラス仕事ではOK…そこまでだったか。
BBとのからみでまず思い出すのは "Be ture to your school" シングルヴァージョンでのマーチングコーラス。

この曲の何が気になったかというと_ブライアン側のハニーズなのにブライ父、68年では敵対関係だったマリー・ウィルソンのプロデュースで録音をしていた事実。そして曲はリック・ヘンではないか。やっぱりヘンはいい曲を書く才人よなあ。これがボツだったとはまったく…。

honeysCD.jpg
posted by denny-0980 at 10:22| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月12日

take 23


『becoming the BB』CDがモーガン物のフルセッション収録であったが。業界人横流しブートシリーズ Unsurpassed Masters 、BB物はいくつ出たか_忘れた。驚かされたのは60年代にこれだけのセッションテープを破棄せず残していたこと。ビーチボーイズ(というトップアーティスト)ゆえ、だったのかどうか。ま、何にしろ、あまりに細かい_正直クズテープの嵐なんでね(間違ってやり直したテイクばかりなのだから_)、付き合いきれず。それでもひとつだけ買いました、"guess I'm dumb" だけのため_。
unsurpassed masters vol. 7 (1964)
the alternate "Beach Boys Today" album vol. 1
となっている4枚組ボックス。
『Today!』セッション_全体では8曲の75テイク、うち一番多いのは "dance dance dance" 17テイク。聴きたい"guess I'm dumb" は6テイク収録。ここでは "If I'm dumb" とトークバックで言っているが_。
take 1 &2 / unknown take / take 22 / take 23
1st vocal overdub / 2nd vocal overdub で6テイク。

しかし久しぶりに聴いてみるに、これはこれでありだなあ。クズと切り捨てるべきでない物で、BBのバックトラック作りに情熱を燃やしたクルーメンバーの試行錯誤の検証ということでは聴くに耐えうる。"guess I'm dumb" でもアウトロでのお約束のハルブレインのおかず連打_テイクごとに変えていてハマる打ち方を模索しているのが分かる。
ブライアンの屈指の名曲 "guess I'm dumb"を、64年のブライアンの歌で聴きたい_BBマニアの「夢」であったが、このセッションを聴くにそれは叶わぬ夢であった。ラスト2テイクで歌うのはこの時点ですでにグレンキャンベルだった。自身のアルバムセッション最中に自作曲なのにグレンで歌入れならば、端からプレゼントした曲なのだろう。しかしこれ、「駄目な僕」と並ぶ心情吐露/私小説的ソングだというのに…なぜグレンへ? グレンが歌うべき曲は他にあったと思えるが…。


BB-unserpassed.jpg
posted by denny-0980 at 13:44| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月06日

Dorinda & Hite Morgan with Bruce

 [ becoming The Beach Boys ] ('16 Omnivore Recordings)
見た記憶はあった、この盤はモーガン・セッションのコンプリートCDだったか。
disc 1 で4曲の31テイク/disc 2 が5曲の32テイク! すごいね〜、audio production by Mark Linettとなっているということはブートじゃないのだな。
とはいえ…いまさら聴く気はしない、触手伸びない。
モーガン物=Capitol 前インディー音源。BBヒストリーのなかでアーカイヴとして価値はあるが楽しむまでの域には来ていない、何度も聴きたい音ではないし、既にあれこれ出ましたな_もう腹いっぱい。その上を行くセッション総棚ざらえと…いまさら言われても。ジャケも悪くてBB感まったく無し。

モーガン・セッション_最初はブートもどきのアナログを買った、買わされた。7曲入りぐらいの盤。"Karate" には笑ったがね。"Luau" は良かったな。
91年に細かくヴァージョンをさらった21曲CDが出て、これが最初にしてほぼ決定打。(いまは閉鎖してしまったが)Steve Hoffman のレーベル Dunhill Compact Classics から、ホフマン自身の mastering で。文句なし。
 [ The Beach Boys / lost & found 1961-1962 ]

00年には曲数こそ11だが初出音源ありき、remastered by Dan Hersch / liner notes by Brad Elliott だからキャピトルからと同等と言える高品質盤がヴァレッセ・サラヴァンデから出た。thanks.. 人名のなかにアラン・ボイド、デヴィッド・リーフ、ゲイリーアッシャーもある。ここでも『becoming...』のマークリネットに対してのダン・ハーシュというリマスター対立構造が_。
 [ The Beach Boys Surfin' ]

ひとつ訂正_M&M のブライアンコンピCDにしかないかもと言った "surfin safari _ german ariola version" がこの盤には収録されていたか。


BB_morgan.jpg

BB_morgan 2.jpg


posted by denny-0980 at 15:14| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月05日

『Sail on Sailor』disc 1


最新BBボックス『Sail on Sailor』、6枚組と長丁場なので_まずはdisc 1 を。
Carl & the Passions-so tough 全8曲
同 bonus tracks (all unreleased) 8曲
という仕様。
さてと、まずオリジナル盤『パッションズ』だが、手持ちLPはUS盤なので、前述_アナログで一番好きな『Pet Sounds』と書いた、抱き合わせ2枚組(日英は単独)。『ペット』に頼らなければ売れないと判断したrepriseだったのか、それでも売れなかった。
たしかにブライアン絶不調期だったので一番元気なカールに仕切りのお鉢が回ったところで_アルとマイクはマハリシ一直線=瞑想組、デニスはソロしか頭に無くランボー(ことダリルキャプテン<hラゴン, later Captain & Tennille)と共闘中。なのでこの盤、それぞれが2曲づつ持ち寄りでどうにか形にしている。バンド強化のためにカールが呼び入れたファター/チャプリンにも2曲枠。
さほどテンション上がる盤でないのは確かだが腐ってもBB、佳曲揃い。なかでわがデニス楽曲での屈指の名曲 "cuddle up" が個人的にはベスト。歌詞は抹香臭いが "all this is that" も名曲だ。

そのオリジナル8曲だが_今回はremixほどの差違はないが、ちょいと気になったので remaster をチェックしてみた。
というのは_
初CD化の91年、次の00年、そして今回22年、3枚のCDは別人仕事だから。
91 remastered by Joe Gastwirt
00 remastered by Andrew Sandoval & Dan Hersch
22 mastered by Mark Linett

当然年を重ねて良くなっていると思いがちだが、違うな_拙者の耳では断然サンドヴァル/ハーシュ組の音が、ボトムが利いてガッツある一番良い仕事_聴くならこれ。
どの名前もBBリイシューで馴染みがあるが、ここのところはマーク・リネットに任せきり。これはどうよ_『クリスマスアルバム』や『クリスマスリジェンド』もサンドヴァル仕事、いい仕事だった。個人的にはすべてのリイシューを任せたいほど。

ボートラ。
なにが嬉しいといってデニス2曲_仰々しいまでのストリングスを被せられていた(それしか聴けなかったから違和感を感じようが無かったのが_)、いま聴けばハリウッド恋愛映画サントラだ_全曲ブライアンのホーム録音盤のなかでその弦録りだけだろう、Sound City (studio) クレジット。
その2曲 "make it good" "cuddle up"、今回ボートラとして弦無し_Naked なバージョンが聴けた。もともといい曲だったが "cuddle up" 、感涙テイクがここに表出。



bb-pasionsCD.jpg
2000 re-issue & 1991 re-issue disc
posted by denny-0980 at 20:28| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

don't go near the water

the-beach-boys-surf-s-up-vinile-lp2.jpg


『国立カウボーイ&ウエスタンヘリテージミュージアムの入り口にある壮大な象徴的な像、トレイルの終わりは、旅の終わりに体と精神の両方に疲れたネイティブアメリカンと彼の馬を意味します。 アメリカ生まれの芸術家ジェームス・アール・フレイザーによって彫刻されたThe End of the Trailの彫像は、米国で最も有名な画像の1つです』
+
「画像」?_ま、兎も角、これは『Surf's UP』ジャケのこと。

このアルバムがリアルタイム≠ニいう意味では my first Beach Boysだった。その前のサーフィン/ホットロッド・ヒットをまったく聴いたことがなくはなかった_ラジオやTVから。その名も知ってはいたが、中学入ってロック入れ込み始まっての最初はこのLP。とはいえその時は買ったわけでなく、読み始めた『ミュージックライフ』のレビューは亀淵か木崎義二だったか、そこでは_まだオジさんバンドは続いていたのか、としか思わなかった。シングルが「清流はいずこへ」。公害が問題化した時期_時代に即して延命? そう甘くないかも…なんて思いも。
結局深く入れ込むようになるわけだが、それから5年先のことだった。
posted by denny-0980 at 10:01| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年02月04日

still i dream of you

MM_raremaster.jpg


知らなかったキング=ゴフィン曲と書いた "a long way to be happy" だがダーリーンラヴのボツテイクが初出したのが日英のみ発売だった「rare masters」_これのCDを持っていたことに気付く。
オリジナルは76年のアナログで、↓マスターテープ・ジャケで写真を入れている2枚_Phil Spector wall of sound vol. 5 / 6 。2枚で全28曲だったが、CD1枚にするために4曲オミットの24曲盤にした90年頃の日本制作_M&M レーベルのたぶんこれが1枚目。プロモ盤のこれは主宰C氏からもらったんだな。
てなことでM&Mについては前にもちょいと書いたので続けてみます。
当時音楽誌などで叩かれたんだね_このレーベルの盤は隣接権モノで。オフィシャルとブートの間?_黒に近いグレー盤として。さる人の紹介で拙者、このレーベル及び A-Side というふたつに関わった、デザインを結構やったわけで。

=
現在でもマニアックなコンピを出すレーベルは世界中に存在する。当たり前だがコンピレーションするのは各々枝分かれするが「その筋」の超マニア達。で、レーベルからの依頼もあるが、マニア自身でレーベルを立ち上げる場合も少なくない。ましてや(現状はすっかり疎くよく分からないが)隣接権が幅を利かせ始めた頃は敷居が低かった。M&M/A Side も東京/大阪のヘヴィーにコアなオールディーズフリーク(ある意味 small circle が存在した)らの協力でコンピ制作した。
いくつかデザインやったが、一番知られるのはこの1枚。
[ Rare works of Brian Wilson/still i dream of you ]
('93 M&M enterprise MMCD-409)

obi copyは「ブライアン・ウィルソンの幻のプロデュース作品や、バックに参加した作品を一挙収録したレア・コレクション!」
思う存分好き勝手にやらせてもらった盤。副題は当時はまだunreleased 、ブートでしか聴けなかった "stil I dream of it" をもじり、レコ番は本来の続き番を無視しBB名曲まま「409」にしてもらった。
フルカラー36頁に、収録シングルラベル/日本シングルディスコグラディ&写真/ヨーロッパとアメリカでのpicture sleeve 写真満載。ブックレットが厚くなったので幅3ミリ増しのワイドジュエルケース。
収録も当然超マニアックで、"surfin' safari" の独Ariola single version はいまでもこれにしか入ってないのではないだろうか。
メジャーレーベルでもここまでできないと、(表向きは「隣接権」はブートだぞ!という物言いだったが)いくつかのレコ会社の人からは裏で「よくやった!買ったよ〜」と言われたもの。
+
ライナーが佐野邦彦さん。佐野さんと会った初の機会がこれだった。

その後もソングライター物、ブリティッシュビート、ロカビリー、得意のアメリカンポップスなどを出した両レーベル。音の良さも一部で好評だったはず。なにしろ US Rhino と同じ Sonic Solution Noise Reduction System を使っていたのだから_。


M&M-brian1.jpg

M&M-brian2.jpg
posted by denny-0980 at 20:29| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Saitamaのほうが海無しで lonely


タツロー "Tokyo's a lonely town" は、ニューヨークからロンドンと来て、ならば…でカヴァーされたのは知られるところ。で、ロンドンだが_。

デイヴエドモンズの "London's a lonely town"。録音されたがボツ_アセテート盤が切られたのみで、それを入手して世に出したのは79年の『Pebbles』LPシリーズのうちのサーフ編_マニアには知られた通説のはずが、いま調べたらどうも変。
https://www.youtube.com/watch?v=XBOZobWblAU
ここに映るスワンソングのレーベルは一体何? 文字を組み替えたフェイクだな…と最初は思った。しかし45catのリストにもデイヴの76年シングル "where or when" のB面は non-LP の同曲とされている。
+
…と、ここでお気づきでしょう、拙者の大きな勘違いに。シングルB面曲は「ロンドン」ではなくそのまんま「ニューヨーク」ではないか。こりゃまたどうなっているやらと疑問_でレコ棚からこれを取り出してやっと分かった。
79年LP『Pebbles』も怪しい盤ではあったがレア収録ゆえマニアにはご馳走#ユ。で、それのリイシューCDは別レーベルからで曲も半分入れ替え、よりマニアックになったトンデモ盤だった_ "London's a lonely town"はそのまま収録。

[PEBBLES / Surf'n Tunes!] ('92 AIP)
このCDライナーノーツに詳しい:
76年、エドモンズの初のアメリカ録音(ハリウッド)がこの曲であった。Equinox プロダクションによる、つまりプロデュースはブルースジョンストン&テリーメルチャー。コーラスにはふたりに足してゲイリーアッシャー/カートベッチャー/ブライアンも。スペクター/BBフリークであったエドモンズにとっての夢のセッションであった。セッションは無事に終わったが版権に問題が生じて残念ながらリリース不可。ロンドンに戻ったエドモンズは仕方なくRockpileをバックに「ロンドン」ではなく「ニューヨーク」でリレコした_それがシングルB面に。ハリウッドでの「ロンドン」テイクは5枚アセテートが切られたのみで終わった、と_。
+
ちなみに写るのはbootleg 3" CD。そうそう、こんなん昔もらったんだ(誰からだったか)_これを聴けば一発で分かった話。
1 : New York's a lonely town / Dave Edmunds
2 : London's a lonely town / Dave Edmunds
3 : New York's a lonely town / The Trade Winds


Pebbles-CD.jpg

posted by denny-0980 at 08:06| Comment(0) | TrackBack(0) | BB_beach boys | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする