
季節がちょうどいいのでクリスマスソング、それのミックス話、BBの。
曲は
"Little Saint Nick" 。サンタとせずに聖ニコラス=ニックとしたのはたぶん、初期プロデューサーのニック・ヴェネットを意識してだろう。この曲はLPテイク/シングルテイクとある。普通にはLPテイクにグロッケンシュピール/セレステ/スレイベルを被せて、よりクリスマス感を出したシングルとされる。が、これは逆。63年のクリスマスに向けてまずシングル発売。LP『The Beach Boys' Christmas Album』は翌64年のクリスマス向けリリースだった。なので、まずシングルがありき、そこから1年後、上記効果音を「外して」アルバム収録。シングルのほうがオリジナルヴァージョン。クリスマスにかかせない音をわざわざ外したのは他の新録と音像を合わせるためだった。シングルはモノラルのみでLPはステレオ。
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63年にまずシングル・リリースされ、翌年アルバム。その後に初CD化/「クリスマス・パスト」/佐野さん『ボックス』を挿んで「究極」CD
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1963
original mono single mix / original stereo mix (Album)
1991
Single version 1 (mono)
Single "alternate take" 1
remix by Larry Walsh & Mark Linett
1992
Single version 2 (stereo)
remix by Ron Furmanek & Kevin Reeves / [Legends of Christmas Past]
1993
Single version 2 (stereo)
『Beach Boys single collection』日本編集3枚組ボックス
1998
Single version 3 (stereo)
Single "alternate version" 2
remix by Dan Hersch / [Beach Boys ultimate Christmas]
91年初CD化、ボーナストラック収録のシングルテイクは当然モノ。それと歌詞はそのままに音は全く別("Drive-In" 流用)テイクがAlternate Take として初出、マニアが皆驚かされた 。
翌年にはもっと驚かされた、シングルが「初ステレオ化」されて登場。これがBBリリースではなく、かなりひっそりと世に出された。Capitol含めたEMI音源クリスマス曲のコンピレーション盤。全20曲うち9曲が初ステレオ・ミックスで収録という驚愕盤。 "Little Saint Nick" も収められたが、これが素晴らしいステレオ・セパレーションのミックスで、佐野邦彦さんとは電話で話ながら驚喜したもの。ゆえに、佐野さんは翌年に東芝EMIから頼まれた日本編集3枚組シングルボックスの一番最後にこのテイクを収録した。
98年にキャピトルはボートラをど〜んと増やした26曲盤を「アルティメイト」と称して発表。ところがここでのシングルテイクは「クリスマス・パスト」テイクを使わずにあらたなミックスで収録。ヴァージョン3となるが、これはヴァージョン2より良くないのだ。
現時点に於いても、聴くべきは「クリスマス・パスト」テイク=ヴァージョン2であると強調したい。が、収録CDはどちらもいまは入手困難か。その後にCD収録があるかどうか、それは寡聞にして…というか、繰り返しだが昨今のリリース把握はまったくできてない拙者であるから、よ〜分からんス。あれば儲けモン。

この「クリスマスパスト」CDは実に素晴らしい仕事っぷり_

この3枚ボックスは日米盤シングル・スリーヴを(キャピトル時代)すべて収録したブックレットが付録だったがそのうちの US "Darlin'" スリーヴは僕が貸したので見本盤を戴いた_
posted by denny-0980 at 07:28|
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