
【Arif Mardin / Glass Onion】
produced by Arif Mardin
('69 Atlantic)
何年か前に東陽町の店で見た盤、安くなかったのでマッスルとは分かっていながらスルー。なにしろあのマーディン盤。いやアリフ・マーディン、大の贔屓アレンジャー/プロデューサー…それはたしか。が、歌うわけでなく卓越したプレイヤーでもないだろう、ソロは辛いと判断。
で、いまはUTに全11曲うち10曲が上がっていたから採り上げる。
しかしこのインスト盤、もし買ったとして、部屋で聴いてしみじみすることがあるだろうか。PC音源で四の五の言うのは反則かなと一瞬思ったんだが…いやいや、こりゃあきませんワ、買ったとしても二度聴く気はしない。悪い盤じゃない、マッスル四人衆入魂のプレイなんだから。そこにエディ・ヒントンの頑張り。とはいえインストはやっぱりキツい。
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この盤、実は「Muscle Shoals Sound Studios 初録音盤」ではないだろうか。四人衆が FAME から独立して立ち上げたスタジオはシェール盤がこけら落としとされている。その盤は三人プロデュース:マーディン/ダウド/ウェクス。ジャケには三人とも写っている。マーディンがマッスルまで足を運んだのはこの機会ただ一度ではないだろうか。
で、このインスト盤はシェール・セッションの前に新規スタジオの録音特性はどんなもんじゃろか?=Qテスト録音の意味合いでのセッションだったのではないかと今思えてきた。
シェール盤もかなりイージーな選曲だったがこれも「やりやすい曲だけでいいから」セッションに見える_ほぼカヴァー。"how can i be sure" ラスカルズ曲は自身がプロデュースでもあるし、同じアトランティック所属、そして彼らへの印税(といって売れたとは思えないが)の意味だったかな。大半をマッスルで録ってNYCへテープを持ち帰り、キャヴァリエ/ブリガッティ兄弟の overdub と弦/ホーン追加で仕上げたのだろう。
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「プラウド・メアリー」のヒントンはジェリー・マギーのよう。Ventures アルバムを聴いているような感じ。そのヒントン、ちょいとだが「悪魔を憐れむ歌」では吠える_歌が入る。この人、「白いオーティス」か? かなりのシャウターだったから本心はもっと歌わせろ!だったのかも…。
posted by denny-0980 at 11:06|
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Muscle Shoals
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