2020年03月13日

初期のマッスル

early-muscle.jpg


すまぬ、billboard '70-12-5 記事から転載。
Fameから離れ、四人衆が Muscle Shoals Sound Studios を立ち上げた直後の写真で、Barry Beckett / Phillip Mitchell / Alan Walden / George Soule' / Terry Woodford の五人写り。ベケットはこう見るとクマだな。ジョージ・ソールとテリー・ウッドフォード…顔を見るのは初めてだったか。ソールはマッスル著作権会社所属の、ミッチェルと同様でソングライターとして多く楽曲を世に出した、黒人かもと思っていたら…。で、姓は Soule' と最後に" ' " 付くのが正式らしい。読みも、文中に注釈があり (Soul-lay) とある。ジョージ・ソウルレイという人だったかも。
著作権会社 (The Muscle Shoals Sound Publishing Company) 、BMI管轄下で四人衆とウッドフォードがオーナー/実運営はベケットによる、と記事にある。Capitol 配給になっていたレーベルの "Muscle Shoals Sound" は四人衆+ウッドフォード+ソウルレイの6人経営ともありますな。
そうか、ウッドフォードとソウルレイは初期はかなり参画していたという事実を知る。
ウッドフォードのほうだが、同時期に始めたと思われるスタジオ、Wishbone Studio をクレイトン・アイヴィと協同経営。Wishbone Inc. としてふたり名義でモータウン物など結構プロデュース業に精を出していた。マッスルというと四人衆とリック・ホールで語られるが他にもありということ。
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もう一人の、アラン・ウォルデン。Capricorn を興したフィル・ウォルデンの弟で、兄キの下にしばらくいたが独立し Hustlers, Inc. という会社を設立しマネージメントなどの裏方に。ネット情報の限りでは芳しくない御仁らしいが…詳細は分からない。巷間伝わるのはスキナーズがらみ。アル・クーパーに見初められてブレイクしたバンドだがその前、フロリダはジャクソンヴィルの悪ガキバンドを最初に見出したのがアランらしい。最初がマッスルでのデモ録りだったことは知られるが、連れて行ったのがこのアランとのこと。そこらから "free bird" を始めとして主要な(後の)ヒット曲の版権を、バンドともめて袂を分かつも離さなかった_ヴァン・ザントは終生恨んだらしい、最終的にMCAへ売るが相当な蓄財を成したとも。まあアーティストとマネージメントのトラブルは枚挙に暇無し、ほとんどお約束。どちらにも言い分。ステージをすっぽかしたりホテルの部屋を壊したりの尻ぬぐいを誰がやったと思ってるンだ…とかね。話半分、どっちもどっちか。

posted by denny-0980 at 09:26| Comment(0) | Muscle Shoals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月04日

Macon Rhythm


oscar7\

久しぶりのマッスル掘り。ツイッタにあったネタで Oscar Toney Jr. なるおっさんシングル話。いままでシングルは面倒なんでほぼスルー…というより深すぎて手に余る。とりあえずこのオヤっさん物はちょいチェック。
いや、ツイートではマッスルではなくピート話だった。この Capricorn single A面のギターがピート・カーだと。
A● down on my knees / seven days tomorrow (70 capricorn)
https://youtu.be/1aM4LJE9Wg4
45catでレーベルをチャックすれば:
produced by Tom Dowd
recorded at Capricorn Sound Studios, Macon, Georgia
ダウド・プロデュースでメイコン録りですか。70年はたしかにピートはまだマッスル移籍前、ここジョージアだった。バックは当然 Macon Rhythm Section _ Pete Carr, Johnny Sandlin, Paul Hornsby, "Pop" Popwell の4人。この時ピートは Jesse Carr 名義だが。54年のテレキャスターだったか、音が硬い渋いオブリだね。フレディ・ノース盤と同じ時期、似た音。B面音源はUTに残念ながら無し。

他のシングルも見てみよう。
B● I Wouldn't Be A Poor Boy / Person To Person (70 capricorn)
C● The Baby Is Mine / Workin' Together (71 capricorn)
D● Thank You, Honey Chile / I Do What You Wish (72 capricorn)
その後3枚キャプリコーンからリリースがあった。
「B」_両面とも作・プロデュースが Jackie Avery とあって、録音はメイコン。A面はなんか違う感じもするが…たぶん両面ともメイコン・リズム隊だな、やはり。B面は硬いテリー音でピートか。
https://youtu.be/93RX610aYjE
「C」_両面ともに prod. Tommy Couch & Jerry Puckett でミシシッピ州ジャクソンのマラコ・スタジオ録音。A面はスワンプドッグこと Jerry Williams 曲だから_ピートはドッグのセッションのお抱えギタリストだったからどうかと思ったが、こりゃ違うな。両面ともマラコのリズム隊だろう。
「D」_ prod. & arranged by Jerry Williams 、曲もドッグ、AB面とも。完璧なスワンプドッグ・セッション。スタジオ記載はない、が、こりゃ間違いなく両面ともピートのギター。72年なのでこれはもうメイコンではないだろう、マッスル録音か。エンジニアが David Johnson とあるか。この名は muscle shoals sound studios とは無縁、となれば Broadway Studio (ex-Quinvy) あたりかもしれない。
https://youtu.be/1wnZTW_iEB4



posted by denny-0980 at 10:03| Comment(0) | Muscle Shoals | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする