
全盛期の1枚『a new world record』、「世界新記録」のはずが邦題『オーロラの救世主』とはまぁ大仰な(76年盤、邦題全盛期はやりたい放題)。
これがコッシュ・デザイン。ただしクレジットは:
cover design, illustration and photography: Kosh
art dirction: Ria Lewerke
very special effects: Bob Hickson
portrait photograph: Moshe Brakha
ADリアはドイツ生まれ女性デザイナー、ロック畑でも活躍した人。ジャケ・モチーフとなったのは Wurlitzer のジュークボックスで、これの前後の盤のジャケットでは長岡秀星が宇宙船に模したイラストだったと記憶。しかし長岡のようなテクニシャンは分かるがコッシュのイラストでここまで精緻に描けるだろうか。これは別人でしょ。"ELO" ロゴはリア・ルウォークが作ったものだったと思う。下部摩天楼写真をコッシュ自身で撮ったというのだろうか。これ、センターから左右対称に反転している。ドノバン『cosmic wheels』ジャケでのバックの月・雲が同様の処理であったヨ(73年盤)。
UK盤でなければというのは、レーベル・デザイン。オリジナルは Jet / United Artists なのでレーベルが Jet Records のパターン使用だがこれがイイ味出てるのだ。
インナー=内袋のメンバー写真が、コッシュ同様に僕の大の贔屓のモシュ・ブラカだったとは知らなかった。手持ち盤は80年代のUKリイシューで白袋インナーというチープな代物で話にならない。ブラカはボズ『silk degrees』ジャケから売れっ子になったカメラマン。
インナー裏面は歌詞だが、ここでコッシュ、いつもと違ってかなりな冒険。普段なら可読性を考えてまずすることのない処理_ロゴをドカーンと全面に配した。かなりヒプノシス調。そういえばELOの初期盤はヒプノシス・デザインだったな。
