2018年10月04日

Serge Clerc

5月に金沢21世紀美術館へ。漫画家江口寿史展を観たが、いまではイラストレーター…であるかな、漫画もやめてはいないだろうがイラスト寄り、かなりアートっぽくもあった。「バンド・デシネ」の影響が相当あると感じた。
 フランスとベルギーか、フランス語圏のニュー・ウェイヴ・コミック総称としてもいいだろう、バンド・デシネ。コメディ/パロディ/SF/シリアス、なんでもアリで、代表的作品は『タンタンの冒険』あたり。作家ならばメビウスが誰より輝く。作風もいろいろ。書き込み派からシンプル線画まで。そのシンプル派のなかで、というか個人的にはフレンチ・コミックで一番好きなのがセルジュ・クレア。
 僕ら世代はアメリカン・カルチャーの影響が半端ないがヨーロッパでも同様だろう。セルジュらは米カルチャー影響大だが、本国でない屈折というか、フランスらしいエスプリが利いたアメリカン・テイストというのはワン・クッションのせいだろう、いいんだこれが。これは米国人には分からないものと思う。
 音楽誌『プレイヤー』の80年代号で、たぶん編集者に相当なセルジュ・フリークがいたんだろう、数号に渡ってセルジュの、イラストのみならずコミックも掲載したことがあった(切り抜きを取ってある)。そのコミックでは The Doors や Kid Creole & the Coconuts ストーリーなども。とにかくセンスがいい、最高に良かった。セルジュは僕と同い年で、音楽にも長けていた(専門はジャズだったろう)、音楽仕事も少なくない。なかで、UKのジャジーなトリオ Carmel のアルバム/シングル・ジャケットを手掛けていた。


carmel_drum.jpg

carmel_more.jpg

削りに削ったシンプルな線が魅力


joeJackson-big.jpg

メジャーな仕事にこれがあった_ジョー・ジャクソンLP
ただしこれが残念なのはデザイナーのセンスが悪かったこと。せっかくのイラストをオリジナルの角度を変えて使用しているという不出来。それだけでニュアンスが違ってしまった。

joeJack2.jpg

こちらが「オリジナル」であるのはサインを見て分かる。
イラスト仕事にはままありがち、どう料理されるかまで関知できず。上がった盤を見て「こうじゃないんだよなぁ」と独りごちても後の祭り。


posted by denny-0980 at 09:33| Comment(0) | Assorted | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする