2018年09月10日

Island, London, Glyn Johns

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そうでしたか、クロスビー、スティルス&ナッシュ…各人のアーカイヴCD box は、各々3/4/3枚組ですでに出ていたのか。ナッシュの3枚組『reflections』は09年に。
それを知らずに今回の2枚組『over the years...』を買った。まあUKから格安新品買えたから、それにdisc 2 はほとんどが未発表デモ音源だったからいいんだけど。

disc 1 は代表曲コンピ。2曲のみ previously unreleased mix /別ミックスとある。が、よくよく見れば他にもいろいろと細工があるので、そこらをチェック。
全15曲うち、別ミックスは_
A: military madness
B: i used be a king
C: better days
D: simple man
E: chicago/we can change the world

全ては名盤ファースト・ソロ『songs for beginners』収録曲。B/Cが未発表とされる2曲。残る3曲は『reflections』から。2009年盤ですでにre-mix音源が出ていたわけだ。
が、ややこしいのはその3曲うちでA/Dは2002年ナザニエル(ネイザーニエル)・カンケルによるミックス・テイクで、Eは71年にナッシュ&ラリー・コックス(ウォリー・ハイダー・スタジオのハウス・エンジニア)の手によるミックスとある_今回出たB/Cも同様。
 どういうことかと言えば、71年発表の『songs for beginners』はロスのウォリー・ハイダーで録音された盤だが、ミックスはロンドン Island Studioにおいてグリン・ジョンズが全収録曲を手掛け発表された。しかし、ロンドンへテープを持って行く前に(たぶん)全曲のミックスをナッシュ&コックスで行われていたのだろう。それと02年になって、曲数は分からないがナザニエルは依頼を受けてあらたなミックスを行った_のだな(7年おいてボックスで出てきたのは変。たぶんその時点でアーカイヴCD化の計画があったが没ったんだろう)。

それらのリミックス・テイクがどう違うか、original US盤 (atlantic SD7204) が手持ちなので聴き比べてみた。
 ナザニエルとナッシュ(&コックス)の仕事がジョンズの仕事とあきらかに違うのは、空間処理というか_ジョンズがかなりエコーを利かせた音像であって、ナザニエルとナッシュは時間的には相当開いているが共にそのエコーを排除していること。正確にはナッシュはジョンズよりも「前」だから排除はあたらないか、ともかく、生音/生声に近いリアルな音になっている。定位や楽器音の変化ももちろんあって、Cは大差_リード・ヴォーカルがダブルトラック録音されているマスターで、ジョンズがかなりのエコーを利かせて左右に振り分けパンしているのを、ナッシュ自身は両トラックをほぼセンター定位に置き、一方のヴォーカルはリヴァーブの戻り音程度。Dも大きく異なる。ジョンズはイントロからのピアノを遠鳴り、まるで隣の部屋から聞こえてくるかのような小音量からだんだん大きく、それもエコーかけまくりでミックスしたが、ナザニエルは非常にシンプルなナッシュの弾き語りとして処理している。
 個人的な趣味で言えばナザニエル/ナッシュは完敗。グリン・ジョンズのオリジナル・ロンドン・ミックスが圧倒的に良い。これは、それから聴き始めたからで単なる愛着の問題…なのだろうか。前にも書いたが『songs for beginners』は名盤であるよ、何度も聴いてきた。いや、それゆえの贔屓でなく、今聴いてもジョンズの優れたミックスのセンスをもってしての「名盤」と思うのだが…。

蛇足:Aのコーラスに Immediate の歌姫、PPことパット・アーノルドがコーラス参加…とはいままで気付かなかった。/それにしても…グリン・ジョンズぐらい大物アーティストとからんだプロデューサー(エンジニア)も珍しいと、いまさらに思い起こす。




re-issue vinyl rippin'_ original GJ mix

posted by denny-0980 at 09:19| Comment(0) | Assorted | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする