2017年08月12日

version_リレコ

「ヴァージョンねた」もどり_
思えばディスコ以前から注目すべきヴァージョン違いは存在した。まず「ミックス違い」。
 「マスタリング」は2トラック最終マスターテープを洗い直す作業だが、MIx (Remix) はその前の、マルチトラック・マスターまで戻っての作業。世に最初に出たヴァージョンでは消されていたトラックを復活させたり、楽器定位を変えてみたり…ある意味やり放題ゆえに、相当な差違と/場合によってはまったく別曲の趣すら! それほどに強力な「仕事」であったので強く惹かれた。何の表記もないのに別ミックスだったなんてこともあり、驚かされたこともあった。
 ただし、世に最初に出たLPのテイクと別物なのですべて re-mix と思うんだが、表記としてはミックス/リミックスは混在していた、区別に意味はなかったのか。

それと決定的なヴァージョン違いがある、「別テイク」。リミックスはひとつのセッションテープからの「変更作業」に対して、こちらはまったく別の録音。最初の録音とは別の日に、大抵はかなりアレンジを変えて再度演奏=録音すること。再録音… re-recording なので「リレコ」と呼ばれる。

このところヒマなもんでレコ棚を漁っていたら、昔のもらい物CDのなかからGSコンピが数枚出てきた。見本盤CDという代物、身銭を切ってないもんでいまひとつ身が入らず「ツンドク盤」になりがち。当時ヴィクターの○君からもらったんだったと思い出した盤、1枚はダイナマイツのコンプリート盤。亡き友人黒沢君がライナーノーツ。
 そのCDで、いまになって知ったこと_『トンネル天国/恋はもうたくさん』はヒットシングルだがこのアルバムテイクはどちらも「リレコ」。
 「トンネル天国」、後録りのアルバムテイクはバックトラックを左右にきっちりセパレートして音もデカい_ファズの音も鮮明な、より演奏重視でダイナミズムに溢れる。阿佐ヶ谷の不良っぽさがくっきりしたのは、ヒット狙いでまとまったシングルと違ってアルバムではある程度好きにやらせてもらえたからだろう。アウトロに「鉄道唱歌」のメロを弾く遊びもアルバムテイクだけ。 
 「恋はもうたくさん」、橋本淳/鈴木邦彦というプロ・ヒットメーカーの作とはいえ、やはりこれがダイナマイツのベストトラック。もともと大好きな曲だったが、LPでのリレコ・ヴァージョンが素晴らしい、知らなかった。シングルでの甘ったるい弦を排除、自分らの力強い演奏バックのみは、ある意味パンキッシュ。ここでもファズが冴える。当時山口冨士夫は入手したばかりでともかく使いたかったとか。たぶんストーンズ "satisfaction" にやられちまったんだろうね。


posted by denny-0980 at 13:21| Comment(0) | Assorted | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする